野峰、丸岩岳、奈良部山

膝痛に懲りずに連日の山登りとなる。
おK3が昔登ったことのある野峰に行きたいと言うので、4月に登った踏み跡のないルートでは無く
正規ルートで登る。
二日目なので野峰だけで止めておけばいいのに、前から気になっていた奈良部山へ足を伸ばすことにした。
なぜならば、地形図に山名があるのにあまりHP等で紹介されていないので、さぞかし特徴のないつまらない
ルートなのかどうか、または別の理由があるのかどうか、行ってみることにする。
帰りはそのまま稜線を戻り、沢を下って彦間川沿いのルートでくだり、閉篭里への西へのルートへ行くか、または
奈良部山山頂から南西へ延びる尾根を下るか、はたまた上記2案が難しそうであれば、地図の通りの東南コースを
稜線伝いに行けば良い。の筈だったがとんでもないことになってしまった。

【登った日】  平成20年6月15日
【天  候】   晴れ
【山の名前】 野峰、丸岩岳、奈良部山
【時  間】   09:10〜21:20
【同行者】   おK3
【コース】     閉篭里駐車場〜野峰〜丸岩岳〜奈良部山〜750m岩〜奈良部山〜石鴨林道〜閉篭里駐車場

閉篭里の民家を過ぎた林道入り口から橋を渡り、作業道を行きます。

 

それほどの急登もなく稜線が見えてきました。
稜線に出ると、まだ真新しい祠がありました。
そばには野峰登山道とはっきりと記されています。

ちなみに左方面は「梅田ふるさとセンター」とありますので、梅田ふるさとセンターからも登るルートがあるのでしょう。

植林地帯の中を進みます。
野峰山登山道とあります。

確か野峰は野峰山ではなく、野峰だけのように記憶しているのだが。

又、後ろの看板ですが、何が記されているのか分からない。

田沼町だけしか分からない。

後ろの石碑には山林の払い下げ云々・・とありました。

と言うことはこの山林は民有林なのでしょうか?

名前も分からない白い花です。

他に撮るものも無いので撮ってみました。

新緑の雑木林の中を行きます。

歩きやすくて気持ちの良い道です。

足取りも軽く。
腐生何とか植物だそうです。

何でも自分自身で光合成が出来ない植物らしいです。

前に椀名条山の周回時にも見かけました。

※楚巒山楽会代表幹事さんがおしえてくださいました。
「ギンリョウソウ」という代表的な腐生植物で、きのこではなく草だそうです。漢字では「銀竜草」となるようです。自分自身では光合成が出来ない植物だそうです。

笹原の中を行きます。
道標が倒れていますが、なんて書いてあるのか分かりません。
ちょっと登ると野峰頂上に着いてしまいました。

あっけない感じです。

軽く食事をしていると、何と人の声が丸岩方面から聞こえてくるではありませんか。

最近とみに人気の無くなった野峰ですが、我々のように登る人もいるのだなと思っていたら、

二人ずれが汗だくになって自転車を担いでくるではありませんか。びっくりしました。

これぞ本当のマウンテンバイクですね。

山道をマウンテンバイクで駆ける人たちが居るのは知っていましたが、本物を見るのは初めてです。

聞けばバイクは15kg程あるらしく、乗れないところ、曳けないところは担ぐそうです。

とてもまねできそうにありません。

野峰から丸岩へ向かう最初の急坂を下ります。

これが結構急斜面でして、ハイトスも4月にここを通過時に滑って尻餅をつきました。

ここをマウンテンバイクを担いで登るのですから汗だくにもなりますね。

野峰から丸岩への道は大きなアップダウンも無く、歩きやすい道です。

十二山から熊鷹へのルートに雰囲気が似ています。

野峰は残念ながら栃木の山という書籍にも記載がありませんでした。

結構どっしりとして目立つ山なのですが、特徴が無いのが不人気なのでしょうか。

先ほどのマンテンバイカー達のタイヤ痕です。

しかしこんな急坂をブレーキを駆けながら降りたと思われますが、結構危険ですよね。

丸岩直前の林道に出ました。

ちょっと左手から山道に戻ります。

この時点では又ここを通るとは夢にも思っていません。

そこからすぐに丸岩の頂上に到着しました。

小休憩します。

4月に来たときは、木陰が無く、直接太陽の日差しが暑く感じたのですが、今回は木々の葉が茂り丁度良い具合です。

丸岩を後にして奈良部山へ向かいます。

途中に見かけた大きな岩です。

小さな石祠です。
奈良部山への道標です。

しかし、ここの分岐は奈良部山よりも画像にあるようにもう一方(何とか新道とありました)の道の方が圧倒的に踏み込まれています。

沢へ向かうとしか考えられませんが。

とにかく今回は奈良部山へ向かいますので踏み跡のやや薄い方へ向かいます。

奈良部山へのルートはとにかく目印が多い。

何も数メートル間隔で目印のテープが無くても良かろうかと。

親切心なのでしょうね。

稜線上に岩場が出現です。

右に巻き道があるのでおK3はそちらへ。

ハイトスはせっかくだから登ってみる。

登ったのは良いが反対側の降り口は急峻です。

さっさと退散し元に戻って巻き道を行きます。

時間の無駄でした。

おK3、奈良部山山頂への最後の登りです。

ここの300m程前が沢に下る最適な場所として目星を付けていた場所なのですが、ちょっと急ですので今日は難しいと思われた。

一応ロープは持ってきたのだが。

奈良部山山頂に到着です。

案の条、木々に囲まれており景観はありません。

早速荷物をデポし、南南西に延びる尾根の探索に出かける。(おK3は小休止)

踏み跡は全くないが、特に障害となる様な薮もない、地形図通りのなだらかな下りが続きます。

何と100m程進んだところで古いですが目印テープを1個発見。

このルートを通る人もいるのだなあ。行けそうである。

しかし、先に何があるのか分からないので、無難な地形図に道のあるルートで行くことにする。

稜線を下ります。

奈良部山を越えてから急にアップダウンがきつくなります。

又岩場のピークも出現します。

何とか巻いて通過します。

尾根も痩せてきます。
またもや岩場のピークが稜線上に現れて待ったをかけます。

ありゃ、右も左も急な斜面で、巻き道が見あたらない。(左の方がやや緩やか)この岩を登るの?ご覧の通り痩せ尾根です。

確かに登れそうな跡は見えますが、確保も出来そうもないこの岩を登るのは自殺行為である。当然鎖なんてものもあるはずもない。

進退に窮します。おK3も不安そうです。

左の谷に降りて大きく巻く事も出来るでしょうが、時間が掛かりそうです。

又この先同じようなパターンが続くと・・と考えると・・・時間を確認するともうすぐ16:00になります。うぅぅ困った。

来たルートを戻る場合、どうやっても日没を過ぎてしまいます。

またもやおK3を危険地帯に連れてきてしまいました。

いろいろ考えましたが、勇気ある撤退です。距離は長いが安心なルートで戻ることにします。

奈良部山の頂上目指して戻りのアップダウンのきついルートを急いで居ると、何と人の声が聞こえるではありませんか。

なんでこんな時間に、こんな所で。しかも又してもマウンテンバイカーです。(単独)

こっちもびっくりですが、相手もびっくりしたらしく、なんで、どうして、とお互いに質問しあいます。

何でも秋山から氷室山経由でここまできたらしく、地形図に山道の記載があったのでこのまま稜線を下るつもりだったそうです。

これこれしかじかと説明すると、あっさり諦めて、すごく遠回りになるけれども林道に出て帰るとのこと。

我々もそのように、奈良部山と丸岩の丁度中間点まで石鴨林道が延びているので、登山道から林道へ移ります。

その降り口の写真です。これからが長い長い林道下り。

林道歩きが6km以上。

おまけにその後、閉篭里の駐車場までアスファルトの道を何キロも歩かなくてはなりません。

とにかく明るい内に林道を終えた方が良いので先を急ぎます。

膝が痛いのですが、そんなことは言ってられません。

途中の崖崩れの様子です。

こりゃひどい。

幸い人は左端を通れます。

不死熊橋には19時過ぎに到着です。

薄暗くなってしまいました。

この先はヘッデンを取り出して夜間走行の準備です。

我々は夜間走行訓練も行っているし、走行するのがアスファルトである為何の不安もありませんが、膝痛のみが心配です。
そのうち真っ暗になります。梅田の道は長くて遠い。
歩いても歩いても・・・・。

時々街灯があるのですが、そのほかは民家もほとんど無く、寂しい真っ暗な道を乏しい光を頼りにひたすら歩きます。

トボトボと。

石鴨に到着です。前はここから野峰に登ったな・・・。と言うことはまだまだだなあぁ。

バス停を発見、梅田ふるさとセンターです。ここまでくればあと少し。
閉篭里の駐車場にくたくたになって到着したのが21:20です。

後日問題のルートをWEBで調べる。
何と問題の場所を通過した人がいるのであるが、やはり、問題の岩場は難儀したようで、最終的には巻いた様です。
地形図にあんなにはっきりと乗っているルートなのですが、現在は廃道だそうです。

当初計画にあった奈良部山から南南西の尾根を下るコースが正解だったようです。

それにしても疲れました。

休憩も含めて12時間以上歩きました。

足が膝が悲鳴をあげています。
車の乗り込んだときは嬉しかった。もう歩かなくていいんだと。

おK3も結構タフである。中々たいしたものである。

しかし今日は3人と山中で出会った訳ですが、その3人ともマンテンバイカーとは。

ハイカーとは一人も会わないのに。

こんな事もあるのですね。

 

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