巻機山

【登った日】  平成21年 8月23日(日)
【天  候】  晴れ
【山の名前】 巻機山(1,967m)、牛ヶ岳(1,961.6m)、割引岳(1,930.9m)
【時  間】    4:55〜14:15
【同行者】   おK3
【コース】     桜坂駐車場〜ニセ巻機山〜巻機山〜牛ヶ岳〜割引岳〜ニセ巻機山〜桜坂駐車場

先日笠ヶ岳に登ったときに朝日岳の遠方に見えた巻機山を「いつか登ってみたいものです。」等と言っていたが、
いつかと言わずにこの夏に登ってしまおうと言うことになった。
土曜と日曜だとどちらかと言うと日曜の方が天気が良さそうなので、土曜日は石井DreamBoxへ行ってトレッキングシューズを
新調することにした。(現在のテクニカの靴はゴアなのに水が入るような気がするので聞いてみるとどうも防水処理の問題らしい。)
親父さんと色々話をして結局ゴアのトレッキングシューズは止めて皮の軽登山靴を購入した。
息子さんが靴クリームを塗りながら「10年以上持ちますよ」と言われたが、その頃まで続けていたいものである。
手入れの方法や歩き方などの諸注意を聞く。その他ポイゾンリムーバも買って万一に備える。

今回のルートは歩行時間が結構長いので前の晩に駐車場まで行き、車中泊とする。
塩沢石打インターを降りてから駐車所までの間にコンビニでビールでも買ってと思っていたのだが、コンビニは見つからなかった。

桜坂駐車場の少し手前の料金所のある駐車場に入り、(すでに5台停まっている)キャミの座席をフルフラットにして、少し狭いが
本日の寝床となる。

翌日4:30過ぎには薄明るくなったので突き当たりの桜坂駐車場へ行く。


Map

桜坂駐車場の04:40ごろの様子。
我々同様薄明るくなってきたのでそろそろ準備を始める人が何人か車から出で動き始めた。
まだ薄暗いが5:00一寸前に出発する。井戸尾根コースである。
上級者向けのヌクビ沢や天狗尾根コースは看板が出ていて「入山禁止」となっていたが、上級者は結構構わず登っているようだ。
おとなしく井戸尾根コース登り口を利用します。
樹林の中の登山道を粛々と進みます。
5合目の開けた場所で休憩しますが、やけに尖った山が目に付きます。
地元ハイカーの方が「大源太山だよ」と教えてくれました。
登山道左斜面にブナの林が現れました。癒されますねぇ。 上級者向けのヌクビ沢コース全容と天狗尾根が見えました。
少し進むとニセ巻機山が目の前に現れます。なだらかな山頂ですね。 今までの登路を振り返ります。
大源太山の山並みの後ろには谷川岳が悠々としています。 長野方面に目を向けると遙か遠くの雲の上に苗場山の特徴のある山影が浮かび上がっています。
ニセ巻機山までもう少しの所では丸太による階段状のルートとなります。 この方達はボランティアで、この斜面の補修作業を行っているとのこと。
ニセ巻機山頂上はすぐ先でした。九合目だそうです。 下った鞍部には2階建ての避難小屋があり、人で賑わっています。
中は綺麗で、木の香りがします。トイレはバイオ式だそうです。
ハイトスは小屋裏のトイレを借りたが、こちらは従来式で目が滲みた。
ニセと避難小屋を後方に見てなだらかな斜面を登ります。
木の階段が親切です。登路確保による植生保護が目的ですね。 割引岳への分岐へ着いたと思ったら巻機山山頂の標識が。あれぇ?。
遠方に目を凝らすと武尊山とその左手遠方には皇海山が。 南は谷川連峰朝日岳への稜線と谷川岳。
山頂標識のある分岐から東へ500m程で1,967mの1/25,000地形図の巻機山山頂です。ケルンが積んでありました。 そこから北東方向になだらかな稜線の牛ヶ岳が見えました。
アップダウンもあまりないので休憩なしでそのまま進みます。
木道の側にはポツリポツリと池塘が見られました。 朝日岳方面縦走路の標柱が。10時間以上は掛かりそうである。
小さな雪渓が残っています。牛ヶ岳頂上はすぐ先です。 頂上で倒れていた牛ヶ岳標柱をセットして写真を撮ってもらいます。
牛ヶ岳から先はキリが無いので巻機山へ戻ります。
ニセ巻機山と谷川連峰を見る。雲が一直線に延びている。
割引岳へ向かう斜面から見た牛ヶ岳の全容。
割引岳は円錐というよりも三角錐に近い綺麗な形を見せています。
上級者達は左側の沢や尾根から登って来るらしい。
ここから少しだけ急登になります。おK3は最初この山はパスしたかったらしいが、黙って付いてきたのでまだ体力は有りそうだ。
登り切った山頂には標柱と石祠が。景色を眺めていると尾根から3名の上級者が登ってきた。天狗尾根コースを採ったそうです。
このコースの下りは事故が多いので下山禁止となっていると頂上で写真を撮ってくれたベテランの方が教えてくれました。
頂上を跡にして鞍部まで戻るとおK3がヌクビ沢コースを登ってくるこれまた上級者を発見。
このコースは直接山頂では無くて鞍部に出ます。
指さし方向を拡大(マウス)すると・・・。
分岐へ戻って一休みの後、帰路につきます。 ニセ巻機山直下から割引山を背景に。画像中央のやや下あたりの沢がが水場です。(今回は行きませんでした。)巻機山サヨウナラ。
ニセ巻機山直下から1928mピーク方面を見る。薄く踏み跡が見えます。 ボランティアの人たちが網を被せる作業をしてくれたようです。
長時間の歩行で下山時久しぶりに膝が痛くなり、両膝サポータの情けない姿をおK3に撮られてしまいました。 駐車場に戻るとバスまで停まっています。
この時間で8割方埋まっています。人気の山ですね。

9時間以上の長丁場となってしまった。
元来巻機山と言うのは地形図の分岐点の御機屋と、牛ヶ岳、割引岳の3つにニセ巻機山を加えた山域を総称するらしい。
なんだか赤城山の様ですが、その中の最高点がケルンのあった地形図の巻機山と記されている場所のようだ。
まっ何処が巻機山でもいいや、全部登って来たのだから文句は有るまい。

前日の石井DreamBoxで、親父さんの応対からお店のなじみの方とわかるご夫婦に巻機山の話を聞くことが出来た。
「何年前の秋の何時頃に出発して何時の下山だから10時間は掛かったみたいね」とご婦人の方はバツグンの記憶力である。
我々よりは一回りも上のご夫婦に見えるが、お二人とも巻機山は良い印象をお持ちのようだった。
おK3が「私より若いんだからもっと早く行ってこれるわよ」等と言われていた。

当初おK3は8時間以上掛かると聞いて弱気になり、「3つじゃなくて一つでもいいよね。」等といっていたが、今回は車中泊のおかげで
時間がたっぷりとある為、結局予定通り3山を登頂することが出来た。
何と帰りは弱気だったおK3では無くハイトスがよれよれになってしまった。

○山名について
割引岳は「ワリメキダケ」と呼ぶのである。
しかし割引沢は「ヌクビサワ」と呼ぶ。
峠が有れば又違う呼び名が有ったかも知れないね。

 

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