○ 谷川岳主脈縦走

【登った日】 平成22年 10月1日 (金) 〜 2日(土)
【天  候】  曇り時々晴(両日とも)
【山の名前】 オジカ沢ノ頭 (1,890) 小障子ノ頭(1,730) 大障子ノ頭(1,800)  万太郎山(1954.1) エビス大黒ノ頭(1,888) 仙ノ倉山(2026.2) 平標山(1983.1) 松手山(1613.6) 
【時  間】  1日目:10:00〜14:10 2日目:06:40〜15:35
【同行者】  おK3
【コース】  1日目:天神平〜谷川岳肩の小屋〜オジカ沢ノ頭〜小障子ノ頭〜大障子避難小屋(泊)
                  2日目:大障子避難小屋〜大障子ノ頭〜万太郎山〜エビス大黒ノ頭〜仙ノ倉〜平標山〜松手山〜元橋駐車場

ぐんま百名山も残すところ万太郎山のみとなっていた。
谷川の紅葉が始まるであろう今月まで待って記念の山行としたかったのである。
この山を攻略するにはいくつかの案が有ったが、せっかく先月半ばに谷川岳馬蹄形縦走をやったのだから、今度は主脈縦走にしよう。
おK3は吾策新道を使った日帰りがご所望の様であったが、馬蹄形の次は主脈縦走でしょう・・やっぱし・・等と理屈になっているようななっていないような理由で主脈縦走と相成りました。
問題は天候とどこの避難小屋で泊まるかということであるが、まずは予報を信じて金曜、土曜の両日が良いであろう。
又、小屋の理想は越路避難小屋が中間点でベストだが、色々な人からの情報、ネットでの情報から水場が確実な大障子避難小屋に決定。
ちなみにおK3はこの谷川の避難小屋泊は最後まで嫌がっていたが、一度は経験・・とか何とか言って説得する。

初日は余裕の有る計画なのでゆっくりな出発となった。
今回も尾根を登らず翌日への体力温存の為にRWを利用する。


「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平21業使、第522号)」

1日目(天神平〜大障子避難小屋)

今回もRWを利用する。颯爽と乗り込むおK3。 天神平到着。さぁ主脈縦走の始まり始まり・・・。
白毛門方面、烏帽子には雲が懸かっている。 谷川岳も同じく雲が懸かっている。今日は景色は残念賞かなぁ。
馬蹄形の時は素通りした避難小屋。今日は小休憩。 今日のザックは大きいが重くはない。安心な水場があるので助かる。
天狗のたまり場でエネルギー補給。むすびをほおばる。 えっちらおっちら木階段を登ると肩の小屋です。2時間と10分。
小屋のベンチで小休憩の後、さぁ万太郎方面に向けて出発です。 案の定ガスで視界不良この上なし。谷川は視界良好の方が少ない。
時々のガスの晴れ間を見て撮影。 頂上付近では紅葉が見られるがガスの中なのでいまいち。
ガスの切れ間に中ゴー尾根が見えてきました。
ここの登りは大層きついそうな。
中ゴー尾根分岐です。谷川温泉方面への下りとなります。
ちなみに初心者はここを下ってはいけません。
ガスが晴れていれば・・・。無いものねだりである。 登山道は綺麗に刈り払いされており快適です。ありがたいことです。
新潟県側の斜面は色づいています。 群馬県側は緑。こんな具合です。
ちょっとした岩場。 おK3も問題なくクリア。今日は荷物が多いのでザイルは無しですよ。
えっ・・この細岩尾根を登るの? と思ったら左に巻き道が。良かった。 鎖場です。ありがたいことです。おK3も鎖のお世話になります。
そうこうしている内にオジカ沢ノ頭に到着。
歩き始めてから3時間と15分。
直ぐ直下には避難小屋。
中の様子であるが、緊急避難時のみの利用としたい。
快適な尾根歩き。何度も言うがガスが無ければなぁ。 群馬側の赤谷川本谷源流部の斜面は草モミジ。
笹の緑と相まって癒される景色です。
何度も写真を撮ってしまいます。
肩の小屋より2500mだそうです。マツダランプ・・、その昔ラジオ少年だった頃、マツダといえばST管であった。それほど古いものなのか?。
小障子ノ頭に到着。3時間と50分。ここの少し前に何と単独行の女性とすれ違う。今日は肩の小屋泊まりだろうか。おK3もビックリ。 小障子ノ頭から降ること20分少々で大障子避難小屋に到着。
早速中の様子を見るが情報通りなので一安心。誰も居ない。
早速20m程戻り水場へ。15分と言う案内板の片割れがあった。 水場への道はご覧の通り。ただひたすらザレ場を降りる。
水は豪勢に出ています。蓬峠の水場と同様安心出来る水場です。 今日の夕食、明日の朝食、及び行動用にと6Lも汲みましたよ。
小屋に戻ってブルーシートを広げてさぁ夕食の準備です。早いけど。
水は使いたい放題ですよ。
16時前なのにもう夕食の準備が出来てしまいました。
アルファ米に中華丼、牛丼、唐揚げに魚のフライ。デザートは梨です。
食事の後はゆっくりとした時間を過ごします。
風があるので外にいると寒く感じます。うっすらと夕焼けが。
今日辿ってきた小障子ノ頭方面が見えます。つい先ほどまではガスで何も見えなかったのが日没近くなって晴れました。
小屋と夕焼け。

結局我々の他は誰もやっては来ませんでした。

貸し切り決定ですね。

となれば小屋の中でブルーシートごと隅から少し中央へと移動する。

この小屋は足を充分延ばして寝るには5人が限度か。

シュラフとシュラフがふれるくらいまで詰めると7人。

本来の避難が主目的とするとその倍の15人くらいは入れそうだが、この場合足を延ばした就寝等は出来ないので体操座りで寝るしかないが。

この時期流石に深夜になると気温が下がるので、今回はシュラフは冬用(重くてかさばる)1つと3シーズン用を2つ持ってきたが、結局3シーズン用は二つを重ねて利用したので充分暖かかった。
以前赤岳で寒い思いをしたので臆病になっている。

今回雨天ではなかったので大丈夫であったが、この小屋はどうも雨漏りがするらしく、小屋の内張として雨漏り対策の透明の波板が張られていた。
そのためか内部の湿気が抜けないのはしょうがない事であろう。
結局午後6時には就寝となった。早いなぁ。

ちなみに今回無線機のラジオ機能を小屋の中で試したが、やはり完全シールドに近い小屋の中では厳しく、東京FMのみ何とか受信できた。
もちろん小屋の外では多くの放送局が受信できた。QSOは・・まぁいいや。

あまりに早く寝たので夜中に目が覚めた。
外に出てみると満天の星。明日は晴れそうだな。
思ったより寒くはない。再度シュラフに潜り込み目覚ましが鳴るまで眠る事が出来た。

2日目(大障子避難小屋〜元橋駐車場)

朝焼けである。明け方は寒くて二人ともなかなかシュラフから出られず出発予定が40分もオーバーしてしまった。これはまずい。 暖かい朝食を摂ってようやく行動開始。
忘れ物が無いことを確認してさぁ万太郎に向けて出発。
最初のピークは小屋の名前にもなっている大障子ノ頭。 睡眠は充分なので快調である。
20分も登ると大障子ノ頭に到着。今日はいい天気だ。 一ノ倉と茂倉、奥は巻機山か。
万太郎はあの山かな?。 途中の要注意の岩場を慎重に降りる。
朝露のせいか岩が濡れているので滑らないだろうかと心配であった。
ちょっとした細尾根を越えながら万太郎を目指します。 この辺り素晴らしい紅葉なのだが、こうやってみるとそれほどではない。
頂上に柱のような構築物が見えます。 斜面も綺麗に紅葉しています。特に新潟側の北斜面が。
先ほど見えた構築物の正体はこの道標。吾策新道から来るとここに登り着くようです。 吾策新道方面。
このルートが結構登りではきついらしい。
谷川、一ノ倉、茂倉が綺麗に見えます。 その左、奥に見えるのは巻機山でしょうか。
万太郎山山頂です。
何とそこには若い男性の先客登山者が1名。

朝4:30に土樽から吾策新道で登って来たそうです。
笹の朝露がひどく靴の中まで濡れてしまったようです。

彼が快く記念の写真撮影を引き受けてくれました。

ぐんま百名山、完登です。バンザーイ

はと13、横断幕をありがとね。

ちなみにイラストは子供達が小さい頃に飼っていた文鳥である。

先客は14:00のバスに乗らなくてはならないのだと言うことで早々に出発していきました。

誰もいなければ石を並べてカメラの台を作って等と考えていましたが、助かりました。

苗場山が近くに見えます。 頂上で完登の感激を充分に味わい、胸に秘めて下山に掛かります。
少し降ると越路避難小屋。
中はなかなか快適そうです。水場が無いのが難点。
毛渡乗越の分岐に来ました。
この川古温泉からのルートも候補の一つでした。
またまたガスがひどくなって来ました。 今日二人目の縦走者とすれ違います。すれ違うのは初めてなのですが、どこから来るとこの時間にこの場所なのか非常に興味が持てるのだが、場所が場所だけに立ち話をする事ははばかられる。
昨夜の星の様子から今日は快晴かなと思っていたのだが・・・。 濃くなると視界20m程になってしまうが。さぁーと引くこともある。
エビス大黒ノ頭はこちら側からだとニセピークが多くまたしても・・である。 群馬側の谷底を覗いてみる。これらの沢も良く登られていると聞く。
いったいいくつニセが有るんだよっ。まったく。 ようやく本物にたどり着きました。エビス大黒ノ頭。
ここから先は少し険しい場所が有りますので要注意です。 崖下をコワイ物見たさで覗いてみる。風が吹きあがって来ます。
要注意の岩場をクリアし、紅葉の登山道を行くハイトス。 緑の笹原の中に紅葉した木々が混ざり美しい斑文様を描いています。
この辺りは今が盛りの色合いですね。 鞍部に降りるとそこにはエビス大黒避難小屋。背景は仙ノ倉。
仙ノ倉まで行けば後はなだらかな勝手知ったる登山道である。 何度も後ろを振り返りエビス大黒の鋭峰を見るが、残念ながらピークは雲の中であった。
仙ノ倉へのなだらかな稜線と、その斜面の紅葉はそれはそれはみごとでした。時々こうやってガスが晴れる。 紅葉の登山道を行くおK3。
ガスが少し有るだけで発色が悪くなるなぁ。実物はもっと鮮やかです。
仙ノ倉山頂。久しぶりの山頂です。前回はまるっきりガスの中だったので今回はかなり良い。新潟方面はよく見えます。谷川連峰最高峰です。 群馬側及び西方向の平標方面はガスが巻いています。この場所以降は多くの登山者とすれ違いますが、ここまでの道のりでは4人だけでした。
平標への登山道も紅葉が始まっており、多くの登山者の目を楽しませております。 仙ノ倉から風が強くなりおK3はハイトスのウィンドブレーカーを着用。
自分用の防寒具はフリースなので暑いから嫌だそうだ。仰せの通りに。
平標方面のガスが綺麗に無くなりました。穏やかな山容ですね。 お花の咲いていないお花畑を脇目に木階段を登ると。
平標山頂です。風は相変わらず強い。おK3の帽子がとばされそうです。 小休止の後松手山方面に下山です。
平標を振り返る。これから段々と紅葉が下に移っていくのでしょう。 松手山まで降りてきました。
鉄塔下で最後の休憩。 木の階段を降りきると登山口です。
元橋駐車場には15:35着。

避難小屋から9時間弱である。
少しゆっくり歩きすぎたようだが、15:50のバスに乗る予定だった事を考えるとぎリぎり間に合ってはいるようである。

当初はここからバスに乗り上越線で土合まで戻る予定だったのだが、山の友人がぐんま百名山完登祝いだとして迎えに来てくださいましたよ。

有りがたことである。感謝感謝!。

おかげ様でバス時間をあまり気にせずに歩くことが出来ました。

平標頂上では携帯が使用可能で連絡が出来るので助かります。

この後駐車した白毛門の無料駐車場まで送ってもらいました。

有り難うございました。今度又お返ししますからね。

さて、二日分の汗を流そうと松乃井ホテルに行くとなんと日帰り入浴は16:00までですと断られてしまいました。
確かに帰りによく見ると入口にはそのように書いてありました。

しかしフロントでは親切にも近辺の日帰り施設を教えてくださいましたよ。

最初に教わったのがテルメ谷川・・・どうも有り難うございましたと礼を言ってそそくさと大きな玄関から去って行くが、なにやら駐車場には警察特殊車両が出入りしたりして物々しい。

そう言えば沿道には日の丸の小旗を持った人達も立っていたなぁ。

帰ってから判った事だが水上に皇太子様がお出でになっていたらしい。

テルメ谷川はこの季節激混みが確実なので月夜野まで降り、上牧「風和の湯」を初めて利用してみる。

2時間550円で空いていてなかなか良い。
今月より冬時間で夜8時までの営業になったそうな。

ぐんま百名山を二人で完登出来た。

これから今までの3年間を振り返りたいと思うが、その時に余計に実感がわいてくるような気がする。

土曜日はとにかく帰宅するなり二人とも直ぐに床について熟睡と相成りました。

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