鳴神山北鞍部椚田(くぬぎった)〜(座間峠)〜神戸 (ミスコース)

今週は土曜日が1日中雨で日曜日が晴れの予報である。
雨の日は眺望も望めず、足場も悪いので、どうせならあまり景色の良くないコースで
行ってみたいと思っていたところを雨天走行訓練として行ってみよう。
と言うわけで雨が降るのを承知で出かけました。
同行者は無しです。(こんな日のこんなコースは誰も付き合ってはくれません)
またまたミスコースをやらかしてしまいました。
もっとも今回は一人だったのでそのままミスコースを強引に押し切りました。
帰りは神戸から渡良瀬渓谷鉄道で桐生に戻ります。

スタートは鳴神山の赤芝コースから登ることにしました。
このルートは林道があり、椚田(くぬぎった)までの距離の60%以上を車で走行可能なのですが、
普通の車だと腹をこすったりちょっと難しい。(4輪駆動だと楽勝です。)
案の定少し入ったところでゴリッと音がして運転手のおK3がびびってしまい、ユーターンです。
仕方がないので林道をとぼとぼ歩くことにします。(こんな事なら一般道で行けば良かった。)

地図

【登った日】 平成20年5月31日
【天  候】 雨
【山の名前】 鳴神山北椚田(くぬぎった)〜鍋足沢の頭〜(座間峠)神戸 
【時  間】 9:10〜17:45
【同行者】  単独
【コース】   赤芝登山口〜椚田〜鍋足沢の頭〜955mのピーク〜林道小平座間線(樋ノ入川)〜神戸

そんな訳で、雨の中を林道歩きです。

20分くらい歩きます。

最初から予定と大きく狂います。

ここで赤芝林道が分岐します。

作業道ではなく右側の道を行きます。

その入り口に立派な道標がありました。

ほんの5〜6分で行き止まりの広い空き地に出ます。

ここまで車で送ってもらう予定だったのだが。

ここには10台近く駐車出来そうですね。

キャンプしていたらしくたき火の跡などもありました。

沢はすぐそこですので水にも困らないし、良い場所かも知れません。

ここからがようやく、と言うか登山道に入ります。

一般道の沢コースと同じような出だしです。

道標があります。

山頂まで30分だそうですが、その手前の椚田(くぬぎった)までだと15分くらいか。

あっという間にあっけなく椚田に到着です。

歩き始めてからちょうど1時間経過しています。

いつもの土日なら頂上からあぶれた人が何人かいるのですが、今日は一人もいません。

最初のターゲットである鍋足沢の頭を目指して、さあ出発です。
最初のピークに到着です。

小さなピークをいくつも越えていきます。

雨は止む気配がありません。

霧が出ているので周辺の様子も全く分かりません。

 

岩に大きく赤のペンキで矢印が。

しかし霧が濃い。

雨は止まない。

 

ちょっとだけ細った痩尾根です。

危険は全くありません。

雨の中、セルフタイマーで写真を撮ってみました。

手前の落ち葉が主役ですね。

このあたりで木をたたく「コンコンコン」と言う音が聞こえます。

結構大きく聞こえます。

キツツキでもいるのでしょうか。

  左:小平川雨量観測所だそうです。
このマストの上にアンテナが付いてます。

右:これが雨量測定器ですね。

行く手に大きな岩が。

ペンキがここを登れと入っているようです。

滑ると嫌なので右に巻きます。

そうこうしている内に鍋足沢の頭に到着です。

11時半ですのでここで昼食にします。

ご覧の通りの霧ですので周辺は全く視界がありません。

なるべく葉の茂った木の下で雨粒を避けながら食事です。

ここまでは良いペースできています。

このピークから東南東へ谷に降りていけば、その名の通り鍋足方面へ下ります。

どんな様子か少し東方面を偵察しました。

しばらく稜線上で進めそうです。戻ります。

こんな余計な事をやっているくらい、ここまでは余裕がありました。

さて北に向かって出発します。
すると50m程入ったところに標識の残骸が。
完全に破壊されており判読不明です。

実はこの標識が座間峠方面へ下る道標だったのですが、そんなことは知るよしも無し。

テープの目印に誘われながら北に直進してしましました。

しかし進んでも座間峠方面への東方面への道がありません。

1050m程のピークを右側に巻いていく道に入り込み、いくら何でもおかしいと気づきます。

GSPで確認すると完全に行き過ぎてしましました。
あの壊された道標が山腹を下り、座間峠方面へ行く案内だったとすると、よしこの斜面をトラバースしてしまえ。

ようやく本来のルートと思われる踏み跡のある場所に復帰しました。ヤレヤレ。

その後は薄い踏み跡と目印を頼りに一路座間峠を目指します。

途中に樹木の幹が削られている光景が目に飛び込んで来ました。

熊さんか鹿さんにやられたのでしょうか?

薄暗い暗い色ばかりの森林の中で、とても目立ちました。

とあるピークに到着です。

目印のマークもありますが、ここで何か変なことに気が付いてしまいます。

地図に寄るとこのあたりは東に進まなくてはありません。

しかしながら東へのルートはありません。

あるのは北と南そして登ってきた西方面です。

まあ迷ったときはGPSがあるから大丈夫とGPSを見ると・・・。

何と電池切れとのことです。ガーーーン。まさに大ショックです。

先週使ったままで交換していなかった。おまけに予備も持ってない。最悪である。

自分が悪い。今後はGPSを頼らず地図とコンパスだけでなんとかしなくては。

しかし霧と雨で全く視界が効かず、肝心の目安となる目標物もない。困った。

北へ行くか南へ行くかの判断を迫られます。

よく見るとピークから何か白いテープ(荷造り用テープ?)が北方向の尾根に続いてます。

何とその先には赤いクイが。

この赤いクイが桐生市とみどり市の境界クイと思われる。

方向がおかしいが、白いテープも何か導いているような気がする。

よし、決定。

北方面の稜線を行くことにする。

たぶん途中で東へ方向転換するはず、はずである。

尾根を下るのだが、途中から半端な傾斜ではない状況となります。

滑って転んで、それでもまだピンクの目印と白いテープ、そして時々赤いクイがあるので信じ切る。(何度も樹木に滑落を助けられる。)

ケガをしないように慎重に、時には樹木にぶら下がりながら腕力にものを言わせて下ります。

慎重に急斜面を下ることに神経を集中しているので、いつのまにかテープも目印もクイも皆いつの間にか無くなって入る事に気が付きませんでした。

こんな所がルートであるはずがない。さすがにここまでくると間違いに気付きます。

しかしこの急斜面を下ったはいいが、引き返す為に登る自信はありません。

戦意喪失です。戻れません。この間写真どころでは無いので画像はありません。

根本沢コースでミスコースした時の傾斜よりも急なのですが、何とか樹木と岩があるので降りるのは降りられます。

こういうときそこ落ち着こう。

現在地を知ることはほぼ不可能だが、だいたい何処で間違えたかは分かる。
ただし戻れないし、戻りたくもない。

949mの手前のピークで間違えた可能性が大きい。
そこから北へしばらく稜線を下り、途中で北東方向の急斜面を下ったのだから、たぶんこの辺であろう。

西に方向転換していたら林道に出たと思われるが、そんなことをいっても始まらない。

耳を澄ますと雨音に混じって沢の水音が聞こえる。よし、沢に降りて沢下りだ。
大きな滝が無ければ沢の中を歩けば良いでは無いか。

その後稜線をたどり絶壁に達しては戻り、谷に降り、又稜線に戻り等していると段々と沢音が大きくなり、ついに眼下に沢を発見。嬉しくてカメラに納める。
あとはこの急斜面を下れば。しかし転げ落ちそうな斜面である。

やったぁ。

何とか沢に降り立った。

細い沢ではあるが、何とか沢沿いに歩けそうである。

少し安心したので泥だらけの軍手、手ぬぐい、ザックカバー、ポール、シューズを沢で洗う。

雨は相変わらずで、居場所も確定してはいないのですが、途中最悪の場合ビバークまで考えていた時に比べれば大違いである。

後は大きな滝が無いことを祈るのみ。

気持ちに余裕が出来ると、こんな変わった木の根も面白く感じるもんである。
途中右岸左岸の小さな沢がいくつか合流します。

そうして下るに従いだんだん水量が増して来ます。

沢の左右を右岸左岸の状態にあわせて行ったり来たりしながら下ります。

ありゃー。遂に滝が。

でもよく見るとコンクリートが見えます。

人工物の堰堤です。

俗に言う砂防堰堤と言うやつですね。

この場合高巻いてしまえばよろしいし、このような堰堤があると言うことはより下界に近づいた証拠であろう。

作った時に作業員が入る訳ですから両岸もそんなに険しい訳がないはずですね。

3個くらいの堰堤をやり過ごす。

幸い高巻くことが出来ない箇所は無く、順調に下っていくと・・・

突然アスファルトの道路が出現しました。

ヤッタァー

このときばかりは普段林道嫌いのハイトスも林道を見て嬉しくなってしまいました。

この林道が小平座間林道であることは間違いが無いとして、地図で確認すると、「フムフム」ですね。

本来通過するはずの座間峠からの道から西へ500m程の場所です。

道路脇に水が出ていますので汚れた道具を洗います。

何か疲れがドットと出てきます。

相変わらず雨は止みません。

今日は本当に予報通り1日中降ってます。

長い林道をテクテクと歩いていくと座間峠ハイキングコース入り口なる看板が。

結局この日は出発地点からここまで誰一人として会うことはありませんでした。

  すぐ先には童謡ふるさと館がありました。時間はもうすぐ4時です。
とても4時8分の神戸発には乗れません。

童謡ふるさと館のトイレの水道を借りて持ち物を綺麗にしました。
何か疲れが一挙に出た感じです。

徳川家康風に、反省の意味を込めてこの写真を撮っておこう。

もうこの時点では合羽のフードも邪魔な感じでかぶっておらず、濡れるに任せてます。
腹ごしらえに最後のむすびをほおばります。
さあ、神戸まで歩かなくっちゃ。

途中の橋の上から。

草木ダムの直下です。

渓谷美ありですね。

神戸駅に到着です。

駅には誰もいません。

これ幸いに上半身の服を着替えます。

寒かったので、乾いた衣服を身につけて一息つきました。

あまりキタナイ格好で電車に乗せてもらえないと困りますので。

その他ザックカバーや雨具をしまいます。

皇太子と妃殿下がおいでになった記念だそうです。

1994.8.23に、わたらせ渓谷鉄道に乗車された時の記念だそうです。

後ろの車両はレストランの様です。

この日は営業はしていないようでした。

桐生行きの電車が来ました。

結構乗客が乗って居ます。

特に水沼では団体さん?がどっと乗り込み、座れない人まで出る始末です。

いつもこれくらいの乗車率だといいのですが。

今後も運営していってもらいたいものです。

何とか神戸にたどり着きましたが、目的とする座間峠に到達できませんでした。

近いうちにリベンジしたいものである。

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