○ 抗夫の滝

【行った日】 2019年 8月 24日(土)
【天  候】  曇り時々晴
【場所の名前】 抗夫の滝
【時  間】    8:15〜12:10
【同行者】  たそがれオヤジさん
【コース】    かじか荘上の駐車場〜抗夫の滝看板〜庚申川(雨降り沢出会い)〜抗夫の滝〜小滝の沢〜林道〜滑滝〜かじか荘上の駐車場

たそがれさんとみー猫さんとの間の抗夫の滝訪問計画は7月末より漏れ聞いていた。
しかし抗夫の滝だけでなくその前後に雨降り沢の頭や小法師へ寄るとなるとちょっと今の自分では無理がある。
抗夫の滝だけならばなんとかなりそうだ。
たそがれさんの抗夫の滝に対する想いは今までの経緯より重々承知している。
ちょうど一年前は骨折事故になってしまった顛末はまだ記憶に新しいところである。
沢に単独で行くのはやめたほうが良いので誰か同行したほうが良い。
そんなわけで週末は空いているので同行させてもらうことにした。
ただし雨降り沢の頭や小法師は勘弁ということで。
久しぶりの沢でもありかなりやばそうな巻きになった場合に備えハーネスと20mのロープ、ビナ、ヌンチャクを用意した。
また、泳ぐことになりそうなので防水対策は念入りに行った。

8時集合ということで自宅を7時に出て集合時間数分前に到着した。
タバコを1本吸い終わらないうちにたそがれさんが定刻に到着である。

今回の行動記録はたそがれさんのブログに詳細に記されているのでそちらを参照願えれば幸いです。
いつも思うのだが良く長い文章が書けるものだと感心する。
自分は文章を書くが苦手なのでついつい画像中心になってしまう。

かじか荘上の駐車場。駐車は五台と少なめ。 たそがれさんが1年前に災難にあった降り口だそうだ。
這い上がって画像中心部当たりにて留まり救助を待ったとのこと。
しかしよくまぁここまで這い上がったものです。
さすがにこれ以上は健常な状態でも登れそうに無いが。
本日の降り口。たそがれさんが事前に調査済みであるので躊躇無くガードレールを越えて尾根伝いに降る。
細尾根だねぇ。前にたそがれさんの記事で読んでいるのであの先も大丈夫。躊躇無く降ることが出来る。 急斜面なので慎重に降る。
釣り人のものと思われる薄い踏み跡があった。 庚申川に降り立つ。雨降り沢出会い。思ったより水量が多いようだが。
これではとても先へは進めそうに無いなぁ。
折角なので雨降り沢の小滝を見物に行く。今日はこれでお仕舞いか。
そうこうしていると若い沢屋さん2名が現れて共に滝を眺める。
この滝を越えるにはこの左岸から捲けますね・・・等と話をしていると・・・聞けばこれから雨降り沢では無くて庚申川をこのまま遡行するというでは無いか。
そんなこと云ったってこの急流ですよ。
たそがれさんが以前に偵察に来たときよりもかなり水量も多く流も早い。
自分たちは諦めたのですよ・・・等と話をするが。
全く諦める様子など無い。
たそがれさんによるとあの淵を越えた先に抗夫の滝があるらしい。
若いお二人は人の忠告など意に介せずどうやって攻略するかルートを考えていたようである。 問題はあの激流を突破できるわけが無いので右岸の滑りそうな岩に取り付いて・・その先は行って見ないと判らない。
ありゃありゃ本当に行っちゃいましたよ。
どれどれお手並み拝見といきますか。
お手本お手本と。
左岸より入り一泳ぎで右岸に取り付く。
そして滑りそうな岩も難なく登り切って視界から消えた。
と云うことはその先も行けたのでしょう。
暫くするとこのポーズです。 ○
有り難う有り難う。
さぁ、たそがれさん我々の番ですよ。
やはり流れも速いし水温が低い。けれども入ってしまえば・・・。
淵を越えたら直ぐにでも抗夫の滝かと思ったらさにあらず。
この後浅瀬を選んで歩いたり胸までつかって流に逆らいながら思い思いのルートで先を行く。
するとその先に見えるは目指す抗夫の滝ではないか。
滝壺に落ち混む水流の音が耳に届く。
ズームしてみる。 たそがれさんが楽しそうに笑いながら歩いておられますよ。
抗夫の滝に到着です。滝そのものは7m程のものですが、その水量の多さと激しさに圧倒されます。
そして何よりも滝壺のアクアブルーが綺麗で思わず「オーッ」と声が出てしまった。折角なのでビデオを撮ってみた。
滝の様子に感動しているのであるが、とにかく全身が濡れ鼠となっていて寒く、二人とも震えが止まらない。
別に温かくなるわけでは無いが二人で一服二服する。
豪快な滝と綺麗な深そうな滝壺に見とれながら写真も何枚も撮ってしまった。

結構感動ものである。
ここまで来るのに苦労したから余計なのかもしれないが。

滝の上では先行したお二人が手を回し右岸から捲くと云うジェスチャーをしてくれた。
その後先へと姿が見えなくなったのだが、どうも有り難うね。
さて、我々も滝をながめるに直登はこの急流ではあり得ない。
水量が少なければ滝壺を泳いで左岸に取り付けそうではあるのだが。
そこでたそがれさんが捲きのルートを偵察に出てくれた。
画像中心がそうなのであるが服の色が迷彩となっている。
画像右の2mほどの岩を登れば最短であるが。
難しければ落ち葉の堆積した急斜面を登り高巻きとならざるを得ない。
検討の結果今日の目的は達成したので引き返しましょうと云うことに。
戻りで足が着かない深みに流され泳いだのであるが、泳いでも前に進まないのである。これは困った等とあがいている内に脛を岩にぶつけてしまった。痛い。
戻りは水流がもっと優しければザックを浮き袋にしてずっと流に乗って泳いで帰ると楽だなぁと思ったりしたのだが。
この急流ではおぼれかねない。
たそがれさんがこの沢を登って林道に出ましょうと云う。
急だけど何とか行けそうである。
あの小滝も何とかなるでしょう。
ダメならば途中で左の尾根に乗っかればいいでしょうと云うことでたそがれさんに先に行ってもらう。
なぜならば自分の方が圧倒的に石を落とす確率が高いのである。
途中で下を見下ろすと結構急なのがよくわかる。
やはり何回か石を落としてしまった。
誰も続いて登る者等いないであろうが「ラーク」と声を出す。
途中右の尾根に乗っかり岩と灌木を頼りに登っていたのであるが、少し足を休める場所は鹿のフンがいっぱいで発酵したにおいがきつく、また沢に戻ったりした。戻るとたそがれさんを発見し安堵したりして。
林道まで後5m程の所でザレと粘土質の土に阻まれて蟻地獄状態に陥った。先に登ったたそがれさんがロープをたらしてくれたので助かった。
何とか登りあげて休憩した所で、沢で流された時に岩に足をぶつけた所を見るとやはり腫れている。両足と片腕をぶつけてしまったようだ。
さて一休みした後にこの後どうしましょうと云うと、この先にナメ滝があるので見物に行きましょうとのこと。
まだ体力に余裕があるので異論無し。
ナメ滝への降り口もたそがれさんが先刻ご承知の場所で有りガードレールをまたいで降る。
ここまた急であるが先ほどの下りと比べるとそれほどでも無い。
水量の多いナメである。
轟音を立てて滝壺に落ち込んでいる。
あの流ではとてもナメの中心には立てないであろう。
何とか近くにみたいと降り口を探すが適当な場所が無い。
ロープもあるので懸垂すれば簡単に降りられるが、問題はもう一度這い上がれるかである。止めておきましょう。
落ち込んだ釜にはここで90度流の向きを変える為か深くえぐれているように見える。
あの渦に入ると浮き上がれないかもしれないぁ。
所で先行したあのお二人の姿は見えないがすでに通過した後なのでしょうか。
どうやってこのナメを通過したか興味の持てるところではあるが。
まだ時間は早いが帰路につきましょう。

目的は達した事だし、抗夫の滝には大満足で充実感いっぱいの時間を過ごさせてもらった。

たそがれさんの思惑ではこの先の庚申七滝巡りもあったようであり、自分も行ったことが無いのでそれも良いなぁとは思ったが、充足感でいっぱいであり「まぁいいか・・」となった。

以前の我々であれば目一杯突き進むのが常であったが、気力体力とも同じように衰退したのかしらね。

いや、自分の体力、力量に応じた適度な判断としておこう。

今回若い二人の沢屋さんがお手本を見せてくれたおかげで踏ん切りが付いたのではあるが、この思考はいささか危ういものを含んでいる。
あの二人が行けたのだから・・・自分たちも行ける。
参考にはしても自分たちも同じように出来ると考えるのはいかがなものか。
力量、体力、経験とどれをとってもバリバリの沢屋さんと比べちゃぁいかんのです。

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