○ 八海山

【登った日】  平成23年 10月 29日(土)
【天  候】  晴れ
【山の名前】 地蔵岳 不動岳 七曜岳 白川岳 釈迦ヶ岳
【時  間】    8:45〜16:40
【同行者】   おK3
【コース】      ロープウェイ駐車場〜(ゴンドラ)〜女人堂〜地蔵岳〜不動岳〜七曜岳〜白川岳〜釈迦ヶ岳〜新道分岐〜カッパ倉〜稲荷清水〜芝原二合目登山口〜ロープウェイ駐車場

三峰の3つめである八海山へ出向いた。
たそがれさんとぶなじろうさんに「良い山ですよ」と勧められた事もあり、今なら紅葉も楽しめるのではないか、そして鎖場のスリルを味わえるのではないかといそいそと出かけた。
予定としては大日岳から入道岳へ(通行禁止でなければ)、戻りは新開道ルートにて下山である。
8時始発のゴンドラには乗れず、長い順番を待つ事になり初動が遅くなったが、戻りは長い長い新開道なのでゆっくり日没までに戻ればいいやと云う事になった。
ところがキップ売り場で片道の切符を購入すると、「どこから戻るんですか?」と聞かれ、なんとロープウェイの駐車場は5時半に閉めるというではないか。
でも大丈夫だろうと全く意に介していないお気楽な二人であった。
ところが今回は滑落事故に遭遇したため予定のルートを一部割愛することとなり、それにより時間も短縮されたはずなのだが、それほど余裕は無かったのでとても入道岳までは行けなかったで有ろう。
又、ゴンドラの中で、大日岳から先への入道岳方面は登山道が荒れているので通行しないようにとアナウンスがありましたので所詮何もなくても大日岳止まりではあったのだが。
現実は厳しく摩利支岳以降はお預けとなった。


「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平22業使、第547号)」

広いロープウェイの駐車所はまだ1/5程度の入りであった。 乗り場には人が外まで溢れていますよ。3台ほど待ってやっと乗車。
これから登る八ツ峰がトゲトゲしてますね。 登山道は良く整備されています。
大きなブナの木が稜線上に。 水無川を挟んで並行して走る池ノ塔、アオリ山等の稜線がすぐ隣に。
振り返るとコギ池が見えました。淡い色づきが残っています。 遠方に冠雪の谷川岳主脈が。新潟側はもう雪の世界なのですね。
女人堂に到着です。大勢のハイカーが休憩中です。 八海山大神の石碑。この石碑を見て三峰訪問完了と。
ここには避難小屋がありトイレも有るようです。 少し進むと水場。
登って振り返ると先ほどの小屋が小さく見えます。 七合目。このあたりが浅草岳なのでしょうか。ピークではありません。
最初の鎖場。足下が乾いていれば鎖は不要ですが、今日は濡れていますので補助として使いましょ。 薬師岳に到着。
猿田彦命の銅像。
八合目。鐘もありますので鳴らしてみましょ。 すぐ先に千本檜小屋が見えましたのであそこで休憩することにします。
ここも大勢のハイカーが所狭しと休憩中。 一休みの後は小屋を背中に見ながら地蔵に向かいます。
地蔵岳の特徴的なコブのような岩。 天地人の時は人気スポットだったので余計に賑やかだったでしょうね。
お隣の不動岳。ここから先に進む人はグッと減ります。 最初の鎖の下り。少し緊張します。おK3は大丈夫でしょうか。
下から足場ポイントを知らせるのだが。確保した方が良かったか。 鎖はこうやって等とこの場で講釈をたれていてもしょうがないのだが。
振り返ると不動岳からの降りてきた岩稜が険しく目に映ります。
あんなとこ降りてきた訳ね。アッ誰かが降り始めているのが見えます。
所処雪が残っていて滑りそうなので余計に慎重になります。
後方に中ノ岳がゆったりとした山容を見せています。
トラバース。鎖をしっかり持って。万一のためにヌンチャクでビレイ。 この頂上は石柱の文字が読めません。七曜か白河か。
前のピーク以降は鎖場が続き厳しくなるので念のためザイルで確保しながら進みます。

万一ケガでもしたら大変ですし、下手をすれば谷底まで行っちゃいそうですから。幸い登山者はそれほど多くないので他者を気にせずゆっくりと確保しながら降下できます。

次のピークには白河岳の石柱。

でも摩利支の前だからここが釈迦岳?。

このピークを降りて右下に捲き道が見えたところで正面の摩利支岳を見ていると・・・。

おK3が突然「あっ滑った!」というので何のことか判らなかったのですが、正面の摩利支岳から鎖で降りている人がザザッと滑落した瞬間を見て発した言葉だったようです。

自分は見ていなかったのですが、周辺の登山者の皆さんフリーズ状態に。

上にいる登山者が大丈夫かとを掛けるが返事は聞こえない。
ここからだと滑落した場所は全く見えないので様子は判らない。
鞍部まで降りて単独行の登山者に話しを聞いた。
既に携帯で事故連絡とヘリの要請をしたとのこと。
滑落者のパートナーは対処が早い。

滑落者は意識があって片腕は動かせるのだが下半身はダメらしい。
あの高さから落ちたのだから命が有って良かった。
不幸中の幸いと考えるしかないが。

下山者も上で待機。
これから登る人も待機状態。

救助完了までの通行可否は不明だし、大けがをしている人を横目に登山を続行する気にもなれない。

救助完了後から大日岳往復をする時間はとてもなさそうだ。
残念だが大日岳は縁が無かったと言うことで捲き道から新開道コースで下山することにした。

捲き道から摩利支岳を見上げる。 捲き道を行って南東側から大日岳へ行く事も出来るのだが、今回ルートが荒れていて通行止めと云う事であったからこれも諦める。
新開道分岐の様です。でもその山口の方向には道らしいものはない。
よく見ると草に埋もれて鎖が先に見えた。あっあれなのね。
新開道は踏み跡がはっきりしてるので迷うことは全く有りません。
今後は八ツ峰縦走の様な危険な箇所は無いので気が緩みます。
鎖や・・・。 梯子も掛けてあり親切です。
ようやく救助のヘリが到着したようです。 摩利支岳の事故現場に向かっています。滑落者はちゃんと山岳保険に入っているのだろうかと人ごとながら心配です。
今回どちらにしても行けなかった入道岳。見た目はなだらか。 剣ヶ峰と大日岳を背景におK3が寂しそうに下っております。
唯一ナナカマドの赤い実が葉の落ちた木々の中で彩りを放っています。 笹は年中緑。枯れ葉の登山道を行く。
正面にカッパ倉が。復路で唯一登りのある場所です。 八ツ峰と入道岳が遠くになりました。カッパ倉です。
落ち葉の登山道を下ります。長いです。飽きてきました。 五合目。おK3もしきりに「飽きた飽きた」と申しております。
ブナの林の紅葉です。
雪国のブナの特徴ですね。根に近い幹が曲がっています。
水場の案内板。
今日はまだたっぷりと水が余っているので寄らないことにします。
稲荷清水。ホントにまだ新しい油揚げが3枚供えてありました。
これには二人でビックリ。一両日中に動物の腹を満たすことでしょう。
稲荷清水の周辺は紅葉も綺麗でブナの木にか囲まれ、水場もあるという雰囲気のとても良い場所でした。
さらに下ると自然林が終わり杉の植林地となります。 林道に出ると両側にはススキ。
林道歩きはつまらないのでなるべくショートカット道を探す。 やはり有りましたよ。迷わずショートカット道に入ります。
芝原の二合目登山口に着いた様です。まだ3台程残っていました。 夕日を浴びて車道をテクテクと。
八海山全体像。夕日を浴びて赤っぽくなっています。
この後ロープウェイ駐車場への近道を探ろうと地図上で一直線に下れそうな場所を探して日本大学八海山セミナーハウスの周りの藪をうろうろするが急斜面と密藪で諦めざるを得なかった。
おK3とザックを山口にデポして一人ロープウェイ駐車場まで車の回収に行きます。驚いたことに駐車場には車がまだいっぱい。おまけにバスも何台も残っています。そしてもっと驚いたことは17時近くなると云うのにロープウェイの登りを待つ人が列をなしているのです。
確か下りの最終は17時のはずなのであるが。
日帰り温泉は中央温泉に行きたかったのだが、電話番号でナビに行き先を訪ねるが見当違いの場所となり諦める。

次案は河原沢鉱泉か五十沢温泉であるが、行ったことのない河原沢鉱泉に決定。

こちらはちゃんとナビが案内してくれる。

ここは幸栄館という旅館である。
入り口で日帰り入浴が可能かと聞くと大丈夫とのこと。

お風呂は泊客が夕食の時間であったためか貸し切りであった。
ぬるめのお湯でゆったりと疲れを癒しました。
500円でした。

お風呂に中には大きな水車が回っていてビックリ。

今回は滑落事故現場に遭遇してルート変更を余儀なくされたが、今回ザイルを持って行って良かったと本当に思った。
なぜなら今回の滑落もそうだが、万一足が滑ったときに両腕だけで自重を支え、数秒間鎖にぶら下がれるかと云う腕力の有無を試される山なのである。
パートナーがそのような腕力を持たない場合はザイルで確保するのが一番安心な方法であろう。
垂直に近い鎖場であり、岩も濡れていて滑るという条件であったので慎重に行動する他無いが、もし万一の場合に自重を支える自信が無い場合はパートナーに確保を依頼するなりセルフビレー等他の安全策を採るべきであろう。
さもなくば自信も準備も無い人はこのような場所には来ちゃぁいかんのではないかと思うのだが。

六日町ICの手前にある雪国まいたけのアンテナショップであるレストラン雪国で夕食。
前回訪れて気に入ったレストランである。
マイタケを中心にしたきのこ三昧に満足し桐帰した。

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