○ 秩父槍ヶ岳
【登った日】 平成 24年 11月 3日(土)
【天 候】 晴れ
【山の名前】 秩父槍ヶ岳(1341m)
【時 間】 8:45〜13:25
【同行者】 単独
【コース】 登山口駐車場〜野鳥観察小屋〜(岩尾根)〜秩父槍ヶ岳〜秩父槍ヶ岳(コンサイス)〜(野鳥の森観察道)〜登山口駐車場
奥秩父の最後の楽しみに取っておいた秩父槍ヶ岳であるが、所用で山梨に出かけることとなったので寄り道して登ってみた。
この山域は南天山とこの山をセットで登るつもりでいたのであるが、どうもこの秩父槍ヶ岳はついでに登るには少々手強い山のようである。
そこで今回夕方までに石和のホテルに入れば良いので15:00を限度として秩父槍ヶ岳にどっぷりと取り組むことにした。
今回は全くの不手際で、デジカメ、腕時計、GPSのセットを忘れてしまったのである。
まずいぞまずいぞ、ひとの名前や物の名前のど忘れだけで無く・・・今後こんな事が頻発するようだと脳ドックを受診した方が良さそうだ。
今日はそんな訳でGPS軌跡では無く、自分が辿ったと思われるルートを手書きしてみました。
このため正確ではありませんのであくまでも参考程度にとどめてください。
デジカメも無いので画像はすべて携帯のカメラで撮影したものです。
地図とコンパスがあるので山行そのものは困ることは無いのだが、忘れること自体が問題であろう。
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平23情使、
第548号)」
登山口手前の中双里付近の車道から秩父槍ヶ岳を臨む。 真ん中の丸く突き出ている山が1341mの山頂である。 この山の頂上について二通りの説があるので後述。 |
道路を挟んだ登山口の反対側に6台分の駐車場。 この手前のしし汁のお店が出て居る場所は私有地なので停めないようにしましょう。しし汁をいただく時に停めましょう。 |
駐車場の真向かいが登山口。 | 野鳥の森観察路だそうですが、このように崩落していますので遊歩道とはほど遠いでしょう。登山道だと思えば良いのであるが。 |
今回は骨のあるルートを取るので観察小屋経由とします。 | 観察小屋の様子。通行禁止の看板があるが自己責任で。 |
少し登ると倒木が。大きな茸がたくさん生えています。 | この辺りは普通の尾根歩き。ピンクのリボンが誘導してくれます。 |
少しだけ紅葉も楽しめます。 | 野鳥の森歩道終点と補完して読めます。くまさんに囓られていますね。 |
先ほどの標柱を過ぎてからは岩混じりの尾根となります。 | 最初は余裕なので絶壁の紅葉などを撮ってみたり。 |
主な岩場は3つあるが、その一つ目。 途中まで登るがその先が登れない。 降りるのも怖いので支点を探しビレイを取りながら岩を右方向に慎重にトラバースし、何とか登りきる。 登りきった時に結構苦労した分達成感有り。 |
トラバース前に左側を覗くと・・・。怖いですね、吸い込まれそうですね。 こちら側は絶対に無理!。 この右側トラバースが本日一番緊張し、又わくわくした場所でもあった。 ただセルフのビレイはそのザイルの長さ以上滑落しないだけであって、滑るとそこそこけがをすることは確かなので慎重に時間を掛けた。 |
二つ目はほぼ絶壁でクライマーさんの領域。どう見ても自分には無理。 ここはあっさり白旗を揚げて右に捲く。 |
すぐに尾根に復帰する。 |
三つ目はスラブの登りだが、手掛かりがあるので難しくない。 おまけにロープが垂らされているので補助に使える。 ただしこのロープは古いので体重を掛けたりするのはまずいだろう。 なんか頭上に人のいる気配あり。 女性がザイルで確保されながら頂上への急登をこなしているのが見えました。 |
これより先通行止めの看板。ここが頂上。驚くことに頂上には男性2名女性4名の6人パーティが。全員ヘルメット、ハーネス着用の完全装備の方々で自分と同じ尾根を登ってきたとのこと。 しかも第2の岩場も直登されたというではないですか。あんぐりです。 しかも普通の登山靴でした。 後学のために登り方を見てみたかったなぁ。 |
皆さんの写真撮影をお手伝いした後は日当たりの良い場所に移動されるとのことで山頂を独り占め。 | 頂上の紅葉。綺麗です。 登ってくる尾根が大変だった分頂上に立った気分はより満足度が高い。 |
尾根伝いに西へ少し降ります。 | 6人パーティが日当たりの良い場所で休憩。近くで自分もランチとする。 |
尾根にはこのような道標がありますが、中津川・槍ヶ岳の意味が?。 中津川ルートおよび槍ヶ岳山頂はこの方向と言うことだろうか。 この先で女性3人組に出会うが、自分が通り過ぎようとすると「山頂はこの上だよ」と教えてくれる。なるほどコンサイスはこの上か。 |
1430mピークに秩父槍ヶ岳山頂(コンサイス)の山名板。 ここが山名辞典に載っている標高の山頂と言うことでしょうか。 教えてくれた3人組にもう一つの山頂の事を伝えると行きましょうと言うことになったらしい。念のためアップダウンが結構ありますよとも伝えた。 |
1430mピークの下で下山口を探していた埼玉のHIDEJIさんと出会う。 自分と同じように観察小屋から登ったとの事。 下山口を降りたのだが途中で道型が無くなったとので引き返したとのこと。それでは一緒に探しながら降りましょうかとなる。 確かに途中で道が失われた。こりゃおかしいなと言うので右方向に少しトラバースすると登山道を見つけ事なきを得る。 |
今回GPSもないので地図とコンパスのみ頼りなのだが、復路はたぶん歩く人も結構いるようなので道型があるだろうと安易に考えていたのである。結果としてちゃんとした踏み跡があったのだが、たぶん一人だと道型が無くなった後も薄い藪だったのでそのままでも突っ切ってしまっただろう。HIDEJIさんと一緒だったのが幸いしたようだ。 |
こんなに良く踏まれています。 途中でHIDEJIさんからスマホの地図アプリを見せてもらう。 なんとスマホでエアリアマップが表示出来るのである。 アプリと合わせて地図1枚分が500円と安価。 しかもGPS機能も持っているので軌跡は取れるしカシミールにGPSデータを落とすことも出来るというでは無いか。 登山道の途中で立ち止まり実際の画面を見せてもらって説明を受けていると6人パーティが、「こんなとこで立ち止まってあんたら何やってんの」と思ったかどうかは知らないが追い抜いていきました。 スマホ1台あれば事足りるか・・・・。 |
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野鳥観察小屋まで戻りました。 | 沢音を聞きながら・・・登山口はすぐ近くです。 |
登山口で6人パーティに追いつきました。お疲れ様でした。 | 駐車場から見た秩父槍ヶ岳。真ん中の頭が飛び出ている頂。 |
秩父槍ヶ岳の山名の由来がその風貌であろう事は間違いなさそうである。
そうであるならば尾根続きに標高の高い他の頂があったとしてもエアリアの1341m標高点が秩父槍ヶ岳と呼ぶにふさわしいのではないかと思うのだが。
他の角度から見るとコンサイスの方がそれらしく見えるのであれば意見の分かれるところではあるかもしれない。
今回最初の岩場でニッチもサッチも行かなくなってしまい、結局ザイルを取り出して保険を掛けながら何とか乗り切った。
スリルがあって面白かったのではあるが、少し反省点もある。
ビレイを取ったと言っても落ちれば谷底まで落ちないだけで所詮けがをするのであって、下手をすれば動けなくなるかもしれないのである。
自分は岩登りは得手ではないのだから単独時は少し考えた方が良いであろう。
今回もすべて岩場は捲くことが出来るのでそうすべきであったし、途中まで登って身動きが取れなくなった時も、考えてみればトラバースする支点があったのだからそのまま懸垂して戻れば良かったではないかと。
しかし現場でそのようには考えないのはやはりテンションが上がっていたのかもしれない。
下山してみるとなんと車がズラーッと路肩駐車。
大勢の紅葉見物と思われる人々が道路のあちらこちらに。
良く知らなかったのだが、紅葉見物の名所なのかもしれない。
最後に今回登りに採った尾根ルートは下山には採用しないほうが良いと思います。
ネットの記録を読むと過去に滑落事故が多発した事があるらしいのですが、確かに下りでこの岩場の傾斜だとザイルがないとかなり危険度が高いと思われる。
又、復路に採ったルートを往復するにしてもこの山自体が稜線歩きの険しさ等からある程度の経験者向けの山と思われる。