八ヶ岳(南)

【登った日】  平成21年 9月21日(月)〜22日(火)
【天  候】  21日:晴  22日:曇り
【山の名前】 阿弥陀岳(2805m) 中岳(2700m) 赤岳(2809m) 硫黄岳(2760m) 横岳(2829m)
【時  間】    1日目:6:30〜15:40 2日目:6:40〜15:50
【同行者】   おK3
【コース】
1日目:やまのこ村駐車場〜行者小屋〜中岳のコル〜阿弥陀岳〜中岳のコル〜中岳〜赤岳〜地蔵ノ頭〜行者小屋(幕営)
2日目:行者小屋〜中山乗越〜赤岳鉱泉〜赤岩ノ頭〜硫黄岳〜横岳〜地蔵ノ頭〜行者小屋〜やまのこ村駐車場

おK3がこの連休に北アルプスへ連れて行けと言いだした。
立山か薬師岳が良いと言う。
我々の実力ではアルプスはまだ無理である旨申し伝えるが納得しない様子である。
北だ南だと言っている内に、それではアルプス相当の八ヶ岳が近くて良いと言うことになった。
どうせ行くなら南八ヶ岳の主立った山に登ろうと計画を立てるがどうしても無理がある。
そこで車中泊にて前泊を行い、前日に登山口近くに移動することにする。
美濃戸口まで行っても良かったが、近くに温泉と車中泊が出来る施設はないかと探してみると、
「道の駅 信州蔦木宿」を発見。
駐車場は24時間、日帰り温泉は22時までで、登山口までは30分である。
食事をしてゆっくりと温泉に入り、ビールなんぞ飲んでお気楽な移動日であった。

Map

1日目:やまのこ村駐車場〜行者小屋〜中岳のコル〜阿弥陀岳〜中岳のコル〜中岳〜赤岳〜地蔵ノ頭〜行者小屋(幕営)

道の駅 信州蔦木宿の午前5:10頃の様子。
驚くことに駐車場は昨日の到着時よりほぼ満車である。
ほとんどが我々と同じように車中泊であった。フロントガラスには皆同じようにサンシェードが。これにはびっくり。
登山口のやまのこ村に到着。

美濃戸口に駐車する方が無難であったが、赤岳山荘又はやまのこ村の駐車場が満車の場合は美濃戸口に戻ることにして、まだ時間が早いのでとりあえず行ってみた。

何とかやまのこ村に駐車出来た。

残り数台といった所である。

すぐ上の赤岳山荘も我々が歩き出す頃には満車となって居たので、7:00過ぎに到着した車は美濃戸口まで戻ることになるであろう。

ちなみに美濃戸口からここまでの道は未舗装で一部悪路の為、(普通車は腹をこするであろう箇所が2から3カ所ほど見受けられた)ので車高の低めの車は乗り入れない方が良さそうである。

2日分の駐車料金2,000円であった。

美濃戸山荘を過ぎると分岐があり南沢は右へ、北沢は直進である。 我々は行者小屋を目指すので南沢へ入る。
重いザックを背負うのは南沢コースの樹林帯を2時間ほど。
テン場に着けば解放されるのでそれまでの我慢。でも先日の尾瀬よりはかなり軽いので助かる。
行者小屋に着きました。早速受付をすませてテントを設営します。
幕営代は一人1000円でトイレのチップ込みでした。
ご覧の様に人が大勢です。テントも各場所で各色花盛りです。
小屋の側に平らな場所を見つける。
その場所から見た今から登る阿弥陀岳である。
テント設営完了。
早速アタックザックに最低限の装備を詰め込み出発します。
最初は中岳のコルまでの斜面をジグザグに登ります。 途中で横岳の岩峰群が一望できました。なんか険しそうではある。
赤岳です。鞍部には赤岳展望荘も見えます。 横岳とその左奥には明日最初に登る予定の硫黄岳。
中岳のコルに到着です。権現岳等南方面の山々。 目の前には阿弥陀岳の急斜面が迫っています。
遠くに富士山も見えました。 登ってきた場所を振り返ると行者小屋と我々のテントも見えます。
さてと阿弥陀岳の急斜面に取り付きます。途中で後ろを振り返ると中岳のコルと中岳、その後ろには赤岳がどっしりと控えています。 阿弥陀岳の急斜面ですが、結構歯ごたえが有りました。
急峻な岩場は慎重に渡ります。
初心者に優しい鎖がある場所は安心です。
登ったからには降りるのですよね。・・・・。
コルからは30分掛からずに頂上に着きました。
背景は赤岳および横岳とのコルです。
阿弥陀岳山頂からは雲海上の山々が見渡せます。
画像は雲の上の南アルプスの山々です。
展望を楽しんだ山頂を後にします。
あの急斜面を降りると思うと少し気が重い。慎重に降りなくては。
コルに戻ったら休まずに中岳に向かいます。 コルから中岳頂上へは10分ちょっとで着きました。
頂上には山名板などは無く、石版と慰霊碑が有りました。
中岳頂上から赤岳へのジグザクとした登山道がくっきりと見えます。 赤岳の登山道の途中で後ろを振り返り中岳の東斜面を見る。
文三郎登山道の分岐まできました。
阿弥陀岳のガスが晴れてきました。
赤岳頂上まではあと少しです。
正面に見える岩峰は右に巻きます。
頂上直前の岩場には鎖が有りましたが足場はしっかりとしています。 権現岳の分岐まで来ると頂上はすぐそこです。
赤岳頂上に到達しました。
順番に並んで交代で写真撮影です。おK3も満足そうです。
頂上のすぐ側には赤岳頂上山荘が有りました。
ガスが出始めた山頂を後にして赤岳展望荘へ向けて下山します。
赤岳展望荘です。なるほどここが以前山渓でイラストで内部が紹介されていた赤岳展望荘ですね。 ガスの中、行者小屋への降り口である地蔵ノ頭へ到着です。
画像の人たちはたまたまその場所にいた人たちです。楽しそうです。
地蔵尾根を降りながら稜線を見上げます。 ところどころ階段も設置してあり、安心して降りることが出来ます。
赤岳周辺はすっかり秋模様。

地蔵ノ頭から行者小屋までは1時間弱です。

テントはすでに設置してありますので到着と同時に夕食の準備に取りかかります。

小屋の前のテーブルを借りてまずはラーメンを作ります。

今回生卵を2個割れないように工夫して持参しましたので何と卵入りです。

後は鍋焼きウドンを食べておしまい。

1日目顛末記:
さてテントでごろごろしているが寒くて中々寝付けない。
そこで暖かいラーメンを作り夜食とし、その後焼き鳥をサカナにビールまで飲んでさあ寝ましょうか。
ところがやはり寒くて眠れない。
おK3も寒いと言うので二人とも防寒用のジャンパーを着込んでシュラフに潜り込む。
夜中の1時過ぎ頃に近くのテント泊の誰かが「寒いよ。寒くて寝れないよ。」「・・・・」と言う会話が聞こえてきた。
同感である。
おK3もまだ寒いと言うのでシュラフカバーを装着すると、・・・・少し良くなったと言う。
しかしシュラフカバーは1個しか無いのでハイトスはしょうがなく雨具を着込んでシュラフに潜り込んだ。
さすがに暖かく、今度はぐっすりと明け方まで眠ることが出来た。
考えてみれば9月下旬になろうとしている時期の標高2350mでのキャンプである。
いくらダウンのシュラフとはいえ冬用では無いので着込まないととても寒くて寝れませんでした。

2日目:行者小屋〜中山乗越〜赤岳鉱泉〜赤岩ノ頭〜硫黄岳〜横岳〜地蔵ノ頭〜行者小屋〜やまのこ村駐車場

今日は最初に赤岳鉱泉経由で硫黄岳を廻り地蔵ノ頭から行者小屋へ戻る計画である。画像は中山乗越の道標である。 赤岳鉱泉小屋近くにはヘリポートがあった。「テントは設営しないでください。」と有ったが、まさかここにテントを設営した人が居たのだろうか?
赤岳鉱泉小屋です。最初こちらにしようか行者小屋にしようか迷いましたが、初日に赤岳、硫黄岳どちらを登るかで決めてしまいました。 ジョウゴ沢を渡ります。
樹林帯を登ります。すっかり紅葉が始まっています。 硫黄岳の頂上付近が見えてきました。
硫黄岳の頂上手前の赤岩ノ頭が見えてきました。 赤岩ノ頭の道標です。
北西の方向に小屋が見えました。オーレン小屋ですね。 硫黄岳頂上付近の岩峰が険しそうですね。と思ったら右に巻きました。
すると平らな硫黄岳山頂風景が目に飛び込んできました。
避難小屋まであります。確かにこのあたりでカミナリだと身を隠せませんからね。中を覗くと無理して5〜6人は寝そべって避難できそうです。
山頂標識で記念撮影です。
昨日の赤岳と比べると訪れる人も少ないのかなと感じます。
後は稜線上を横岳に向けて下ります。 硫黄岳山荘で一休み。ここのトイレはウォシュレットで100円は安いとの事。(おK3談)
ちょっとした鎖場で少し渋滞していました。
おK3はこれ位はヘイチャラです。たぶん「こんな所でもたもたしないでよ」と思っているかどうかは知らない。
次の鎖場でも前がつかえていたのでポーズをとって写真を撮ったりしていたが、実はここの鎖場も画像左はガケなのである。
よい子はまねしちゃぁいけません。
横岳に到着ですが、ガスが廻り一面を覆っていて何も見えません。 先の見通せない斜面をゆっくりと下ります。
三叉峰(さんしゃみね)です。杣添尾根への分岐点です。 次のピークには大権現と刻まれた石版が有りました。
横岳周辺の岩峰の景色には思わず目を見張る物があります。 スラブの鎖場を降りるおK3。鎖に頼りながら慎重に降りています。
ところどころに突起した岩と赤茶けた色の斜面が独特の景観を作り出しています。 そうこうしているうちに地蔵ノ頭に着きました。
お地蔵様が優しい顔をしておられます。
地蔵尾根を少し下った所にもお地蔵様が。なにせ地蔵尾根ですから。 樹林帯に入ると行者小屋まではすぐです。
テン場に戻りました。さてテントを畳んで撤収しましょうか。 帰りは消費した食料の分、少し軽くなった様な気がします。
ザックにゴミ袋をぶら下げて美濃戸口へ下ります。 午後2時を過ぎても何人ものこれから登る人たちにすれ違います。
行者小屋から1時間40分で駐車場所のやまのこ村に着きました。

車に荷物を詰め込んで1泊2日の南八ヶ岳登山終了です。

ソフトクリームがおいしそうだったのでご褒美。

後は一昨日の道の駅 信州蔦木宿へ一直線。

汗を流して夕食を食べて直近の小淵沢ICで高速に乗ります。

後は渋滞が無いことを祈るだけ。

しかし往路は東部湯ノ丸ICで降りて白樺高原経由で来たが、復路はかなり遠回りになるが中央高速、長野道、上信越道と高速を利用してみた。

ところが時間的メリットはたかだか15〜20分程度なのであまり意味が無かった様である。

八ヶ岳デビューはこうして大きなトラブルも無く終了。

今回の教訓:9月も中旬を過ぎると2000m超級の山でのテン泊は止めた方がいいかもしれない。

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