○ 田沢奥山 (家の串)

【登った日】 平成23年 5月 3日 (火)
【天  候】  曇り時々小雨
【山の名前】 田沢奥山 (1260m) 
【時  間】  08:55〜13:10
【同行者】  単独
【コース】   田沢林道路肩駐車スペース〜(沢)〜田沢奥山〜1147m峰〜1215.6m峰〜(沢)〜田沢林道〜田沢林道路肩駐車スペース

今年はまだ本格的なアカヤシオの開花を見ていない。
皆さんのHPで満開の見事な画像を見るにつけ、近場で適当な場所に出かけたいと思ったが、出来れば未踏の山が良いと云うので田沢奥山※1となった。
実はこの山は昨年の5月に行きそびれてしまい、地形図はそのときに準備したものである。
その他の情報は1年前なのですっかり忘れてしまっているが、そもそも登山道のある山ではないので地形図だけで歩いてみることにした。
アカヤシオの隠れた穴場であると云う事であるが、今年はどうであろうか。


「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。
(承認番号 平22業使、第547号)」
 

Mapの駐車位置少し先はこのような落石で通行不能であった。 しょうがないので少し戻り路肩の余地スペースに駐車した。
田沢(小中)林道起点だそうです。 林道は落石箇所が数カ所、倒木などもあり当分歩くしかなさそうです。
田沢(小中)林道終点。林道が手入れされればここまでは来られます。
この場所はちょうど偶然に下山した場所でもあります。
最初は林道終点からそのまま沢に沿って行くのですが、すぐに道は無くなり画像の様な場所となります。
沢に水はほとんど無く、ゴーロ帯を行くと云った感じです。 沢が大きく2方向に分かれた場所に出ましたが、ここはダイレクトに頂上を目指すことにして真ん中の尾根に取り付きます。
Mapにおける点線道と分かれた地点です。
尾根は急登ですが藪もなく歩きやすい。 正面に目指す田沢奥山頂上部が見えてきました。
キツツキでしょうか、大きな穴が2つと小さな穴が3つ。 あと少しで頂上です。結構汗になりました。
頂上の様子。真新しい主図根点標石が目立ちます。
他に山名板が2つ。
木製の方は薄くなりかけていたのでマジックで重ね書き。
もう一つのブリキ板はなんと1972年製だそうです。ビックリ。
一休みした後は山頂から北西方向のピークに行って見ます。 ピークから南に少し下ると幅の広いしっかりとした踏み跡に出ましたのでそのまま辿ります。地形図の点線道の様であり市界尾根の様であり。
尾根上でようやくアカヤシオを目にすることが出来ました。 蕾が多いので今年は開花時期が大幅に遅れているようですね。
さらに尾根を進むと立派な道に合流しました。
どうも東電の鉄塔巡視路のようです。
「東京電力 南いわき幹線」 だそうです。
立派な送電線鉄塔で威圧感も半端ではなく圧倒されます。
南方向にはこれから向かう1215m峰群が。 送電線の先にはうっすらと赤城山。黄砂でしょうか視界はすこぶる不良。
1215m峰への最後の登り。 1215m峰は三角点峰です。ここで行動食を摂り休憩。
山頂にはRK氏の板がありました。
ヤシオは皆蕾です。さて下山はどこを下りましょうか。
とりあえず西のピークへ向かい途中の鞍部から左手を見ると下れそうな気配がします。行っちゃいましょう。
沢の底は岩で水が少し流れているため滑りそうでなるべく避けながら下りる。手がかりになる樹木が少ないので難儀する。 セオリーは沢を下りてはいけないのであるが、今回は少しスリルを求めて。この画像の場所では立木を支点にしてザイルを使って下りました。
だいぶ傾斜緩やかになって来ました。大木がお出迎え。 やっぱり沢の下りは倒木があって難儀しますね。
この先は右岸左岸ともに走行が難しそうである。
沢の水につかるのはまだ寒い。かといって引き返すはずもない。
GPSで確認すると林道は左の尾根の反対側である。
左岸の急斜面を這いつくばって登ることにしましょう。
この斜面も放置された伐採材があって登りづらいことこの上なし。
一休憩を入れて登ってきた急斜面と沢を振り返ってみた。
上を見ると稜線まではまだまだ放置された伐採材が邪魔をしています。 ようやく稜線に出ました。ありゃ踏み跡がありますよ。
林道側の斜面を見ると・・・なんとトラロープが。
ロープが必要なほどの斜面では無いのですが、ありがたく利用させてもらいましょ。
林道に降り立ちました。
その場所はなんと田沢(小中)林道終点の場所でした。
ホントならばここまで車で来られたのですが・・・。
林道をテクテクと歩きながら山腹を見ると山桜とヤシオがぽつりぽつりと彩っています。雨が降り出しましたので急ぎ足となる。 駐車場まで戻りました。
当然他に車のある訳もなく。

田沢奥山への登りで沢と頂上のちょうど中間地点辺りでなんと放置された登山靴を1足見つけました。
苔むしていたので数年以上前のものと思われますが、こんなところに放置していく非常識さをあきれる以上にこの持ち主はこの後どうやって下山したのでしょうかと不思議でなりません。

戻ってネット上の記録を読み返すと、やはり下りは鉄塔まで戻り巡視路を辿るのが無難の様です。
登りもダイレクトに田沢奥山頂上を目指すのではなく、いったん稜線に出て西から回り込む例が多いようです。
下りはともかく登りではそれほどの困難もありませんでしたので直に山頂への尾根を登る今回の例は時間の節約になると思います。
1215m峰からの下りは今回の例は全くお勧めできません。むやみに沢を下るとひどい目に遭うと云う典型みたいなものですので。
今回のように沢をわざと下るのでは無く、1020m峰方向へ尾根伝いに下る事も考えたのですが、この場合沢の右岸に降り立ちますので林道に這い上がるのに難儀しそうだったのでやめました。

今回走行したルートは一般登山道ではありませんのでご留意ください。
道標の類は一切ありません。

※1 桐生山野研究会のhisiyamaさんよりコメントをいただきました。
   この山頂を田沢奥山と命名したのは桐生の方で、命名してからもう40年経過しているそうです。
   
その昔地元ではこの山域全体を家の串と呼んでいたと云う話は前にどこかで読んだか聞いた記憶がありまが、やはりhisiyamaさんから教わった様な気がします。

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