○ 幌尻岳
【登った日】 2014年 7月 28日(月)〜30日(水)
【山の名前】 幌尻岳(2052.8m)
【同行者】 おK3
【コース】 北電発電所ゲート〜新冠ポロシリ山荘(泊)〜幌尻岳〜新冠ポロシリ山荘(泊)〜北電発電所ゲート
幌尻岳登頂ルートとしては額平川ルート、新冠ルートが考えられるがどちらのルートにしても我が隊の足だと2泊3日の計画となる。
額平川ルートの場合は避難小屋の予約が必要であること、そしては数日前から雨模様であり沢の増水により渡渉の難易度が高くなることが予想される。
このため今回は新冠ルートを採用することした。
こちらは事前情報によると渡渉は1箇所だけであり、かつ靴を脱がないでも渡れるのである。
幸いにも3日間とも予報通り好天に恵まれて予定通りの行動が出来た。
少し心配していた新冠ポロシリ山荘であるが、思っていたほど酷くなくごく普通の避難小屋レベルであり、特に2Fは床が平でゆったりとしていて20人は泊まれるスペースがあった。
1Fは傾斜があるので少々やっかいだが我慢の範囲内であろう。
難点は自分の嫌いな長い林道歩きである。これは額平川コースの場合も似たようなもので渡渉がない分我慢のしどころであろう。
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。((承認番号 平24情使、
第654号)」
【登った日】 2014年 7月 28日(月)
【天 候】 晴
【時 間】 08:45〜15:00
【同行者】 おK3
【コース】 北電発電所ゲート〜いこい橋〜奥新冠ダム〜新冠ポロシリ山荘
新冠の道の駅(サラブレッドロード新冠)にて朝食を摂り、準備を整えて登山口となる北電発電所ゲート前に向けて出発です。
今日は林道歩きで新冠ポロシリ山荘まで行くだけなのでお気楽です。
途中で徳島から来られたご夫婦の車とすれ違う。
お互いこんな場所であるのでWindowを下げて情報交換。
何でも昨日はイドンナップ山荘前の空き地で車中泊し、幌尻岳登頂の機会をうかがっていたが天候が回復しないので今日は諦めて帰ろうかと考えていたそうです。
そこで天気予報が今後3日間は晴であることを伝え、自分達はこれから新冠ポロシリ山荘に向かう事を伝えた。
そうすると仲間がいることに安心されたのか途中で折り返してこられましたよ。
北電発電所ゲートに着くと既に車が3台。
さぁ準備をして徳島のご夫婦にお先にと挨拶をして出発です。
今回水の心配があり全部で9Lを背負ってみた。(2泊3日で水場が当てに出来ないリスクを考えて)
しかし単なる林道歩きのはずがこの水のお陰でザックはゆうに20kgをこえてしまい大変バテました。
調理用の水は沢水を利用する前提でもっと軽くすることは出来たのですが・・・。
北電発電所ゲートです。入山記録簿に記入し、さぁスタートです。 | 普段から北電の関係車両が通過するので幅の広い立派な林道です。 |
林道は全長が17.5kmですので2km少々歩いたと云うことですね。 | 6時間かけて歩くのですよ。 |
いこい橋ゲート。人以外通さないよと云う強い意志を感じますね。(笑) | 下を流れるは新冠川。先日来の雨で水量が多いです。 |
林道歩きは虻との戦いでもあります。5箇所もかまれました。 | 黙々と林道歩きを続けると・・・そうかあと5kmか。 |
新冠川に流れ込む沢の水量も多い。 | ようやく奥新冠ダムに到着。 |
幌尻湖。後は湖沿いを高低差無しで歩けば良いはず。 | あれ、地形図の点線道とは異なり西側に登りになりますよ。 |
少し不安になりますがこんな広い道なので間違いは無いでしょう。 | 新冠ポロシリ山荘に到着です。あぁーしんどかった。 |
あれ、調査時はなかった構造物が。なんとトイレです。 小屋を管理されている新冠山岳会の方々による設備だそうです。 つい最近設置されたとのこと。有り難い事です。 |
山荘2Fの様子。なかなか快適でした。 毛布やアルミ蒸着クッションも利用させてもらいました。 |
事前情報ではトイレは囲いがあるだけマシといった程度のものなのでおK3には「最初から覚悟しておいてね」と言い聞かせてありましたが、なんと立派な
トイレが新調されておりましてビックリです。
新冠山岳会の方々に感謝です。
【登った日】 2014年 7月 29日(火)
【天 候】 晴
【山の名前】 幌尻岳(2052.8m)
【時 間】 05:15〜15:00
【同行者】 おK3
【コース】 新冠ポロシリ山荘〜水場〜幌尻岳〜水場〜新冠ポロシリ山荘
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。((承認番号 平24情使、
第654号)」
結局この日山荘に泊まったのは自分らを含めて10名でした。
皆我が隊と同じように昨日林道歩き、本日登頂、明日林道歩きの2泊3日の計画とのことでした。
やはり一泊二日はキツイのでしょうね。
朝はみなさん早い早い・・・いや自分らが遅いだけかもしれませんが。
結局徳島のご夫婦を残して我が隊は5:15の出発。
他の方々はとっくに出発されております。
さぁいよいよ幌尻岳に向かいますよ。
登山道の下草の朝露対策にスパッツを着けてみた。 | おK3はレインスーツのズボンを。 |
このように背の高い笹なのでおK3が正解。 | ハイトスは腰から下がずぶ濡れ。 |
唯一の渡渉場所。慎重に渡りましょ。 | 落ちないようにね。 |
渡渉箇所を過ぎた辺りから急登が始まります。 | 見晴台というので眺めてみる。 |
少し霞んでおりますが。 | 日高の山奥ですよ。 |
左前方に沢が見えました。滝のようにも見えるが。 | 急登が続きます。 |
中間点の看板。標高差の中間地点です。、距離では有りませんね。 | この辺り急登で笹を掴みながら登ります。 |
水場の看板。 | この沢が水場です。復路で採水してみました。冷たくておいしい水です。 |
遠方に大きな岩が見えました。でも中々近づきません。 | ふと足元を見ると色んなお花が咲いてます。黄色や・・。 |
ピンクや。白や。 | 藤色やら。斜面一面に咲いていますよ。 |
やっぱり!!。 | 後方に幌尻湖が見えます。こんなに登ったのだなぁ。 |
斜面一面がお花畑。 | お花畑の中の登山道。相変わらず急登ですよ。 |
こけると下まで転げ落ちそうですよ。 | 目印の大岩がすぐそこに見えて来ました。 |
やっぱりこのネーミングでしたか。 | 稜線に上り詰めると額平川(振内)コースとの合流点。 |
頂上までは後10分。 | 額平川(振内)コースの登路である稜線を眺める。 |
頂上が見えました。山荘で一緒だった4人パーティが休んでいますよ。 あと少し。 |
幌尻岳山頂です。難関制覇です。額平川から来られた登山者達も着くと同時に「ヤッタゾー」と声を上げる人が多い。 |
三角点峰です。 | 遭難者の慰霊碑でしょうか。 |
日高山地の最奥部でカンパーイ。 頂上でTV局の撮影が行われている様です。NHKらしい。 |
若いカップルがインタビューを受けている。 登って来た稜線を振り返る。 |
戸蔦別岳方面。七つ沼カールを見に行くか?。 予定より時間が掛かってしまったので残念ですが諦めましょう。 |
ゆっくりとランチタイムを楽しんでさぁ戻りましょうか。 両コースの分岐まで戻ります。 |
大岩も通り越して急傾斜の斜面を慎重に降ります。 大岩では件の徳島のご夫婦とすれ違う。マイペースの様です。 |
下りは真剣でお花畑も目に入らない。 |
おK3はやけに慎重ですね。いいことです。 | こういう場所は真剣なのでかえって事故が少ない。 |
下りはとっとと降って先発の4人パーティを追い抜く。 | 渡渉地点まで降りました。後は急傾斜はありません。 |
北海道の蕗はホントにでかい。 | 小屋まで戻りました。 |
登りに5時間、下りに3時間20分でした。
小屋に戻ると明日登頂される登山者が2名おられました。
お二人とも自転車を運び込んでいますよ。
これがあると確かに帰りの林道は早いでしょうが、どうやってあのゲートを越えたのでしょうか?
ひょっとして組み立て式で一旦ばらして通過させたのでしょうかね。
さて、小屋で夕餉の支度に取りかかりましょ。
そのうちにどんどん人が増えてきて2Fはほぼ満席になり、1Fも傾斜があるにもかかわらず複数人が寝床をこしらえています。
徳島のご夫婦が日没近くなっても戻られないので皆でお迎えを出そうかなど心配していましたが、何とか18:00過ぎに戻られたようです。
ちなみにご主人の年齢は82歳だそうです。
登山歴も長く、超ベテランなのですね。
とにかく幌尻岳登頂の満足感いっぱいでありまして、明日は林道をちんたら戻るだけですので今夜はワインを飲みませう。乾杯!!
【登った日】 2014年 7月 30日(水)
【天 候】 晴
【時 間】 06:20〜11:00
【同行者】 おK3
【コース】 新冠ポロシリ山荘〜奥新冠ダム〜いこい橋〜北電発電所ゲート
お世話になった山荘ですが2人2泊分の利用料、合計2,000円をボックスに入れる。
あんな立派なトイレの維持管理もあるのに利用料は格安ですね。
有り難い事です。
3日目は林道を歩いて帰るだけ。
しかも1日とは大きく異なり食料も水も消費した分ザックが軽くなっておりますよ。
山荘を一番最後に出ました。お世話になりました。
帰りは足取りも軽く。最初の内は特に。 | 原生林を眺めながら・・。今後も人の手が入らないと良いのだが。 |
ハイトスは余計な水を処分したのでザックが軽くなることこの上なし。 | 幌尻湖対岸の山肌は幹の白い木で覆われている。 |
林道はほぼ新冠川に沿って作られています。 | 所々コンクリート舗装の場所もあったりします。 |
新冠川を見下ろすと吸い込まれそう。 | 帰りも虻の攻撃にさらされます。立ち止まると十数匹が纏わりつきます。 |
いこい橋ゲートまで戻りました。 | 整形外科医曰く、超体の硬いハイトスにはこういうのは苦手です。 |
北電発電所ゲートには車が大幅に増えていますよ。 後始末をしている時もガイドに率いられた団体さんが到着。 |
帰りにイドンナップ山荘の写真を撮る。 今回お世話になることはなかったが。中は案外綺麗らしい。 |
帰路の林道歩きにて大勢のこれから登る登山者達とすれ違った。
特にガイドさんに率いられた団体が目立つのだが。
我々は今日現在の小屋の利用者数を知っているので、加えてすれ違った人数を加算していくと・・・とっくに定員をオーバーしているのでは。
しかし本来あの小屋は避難小屋なので一人一畳ではなくてもっと詰めろと云うことになるのでしょう。
そうすると額平川コースの幌尻山荘と同様に隣の人とシュラフをすりあわせて寝ることになるのでしょうな。
2日違いでゆったりと小屋で寝ることが出来た我らはラッキィーと云うことですね。
今後も新冠ルートは利用者が増えそうな気がします。
車中泊をした新冠の道の駅(サラブレッドロード新冠)にて新冠観光協会から山バッジと登頂証明書を発行してくれると云う貼り紙を見つけた。
詳細は協会のリンクをご参照ください。
我々が到着した時はすでに時間が遅く申し込みを出来なかったのですが、登頂後協会を尋ねて事情を話したところ快く発行してもらえました。
登頂の証拠写真が必須ですのでお忘れ無く。
証明書のシリアルは26番ですぞ。
「ハイトス・おK3」とあるのは自分が画像を改ざんしました。 本物はおK3の本名で発行してもらいました。対象は1名毎です。 |
山バッジです。 バッジと証明書はペアで別々には入手出来ません。 |
昨年の北海道訪問時からいかに幌尻岳を攻略するかが懸案事項であった。
登山者でもあるタクシーの運転手さんからは、ガイドさん達が好む新冠ルートの話は聞いていたのであるが、最後までどちらにするか悩みどころでした。
今回山頂にて額平川ルートから登った人の話では、増水で腰から胸までの渡渉となりツアーは中止、そして個別の登山者も断念する人が多かったとか。
若いカップルの男性の方も「何度も引き返そうかと思った」と云ってました。
ちなみに新冠ルートの人は全員登頂出来ました。
帰りの車の中で何度も「やったねー」と喜ぶお気楽な二人であった。