○ 立山三山、剱岳
【登った日】 平成 24年 9月 10日(月)〜12日(水)
【同行者】 おK3
今年度の目標の一つである剱岳への登頂を計画した。
混雑回避の為に平日に休暇をとり2泊3日の余裕のある日程とした。ただし3日目は少々きついがなんとかなるであろう。
当初は3日とも好天のはずであったが実行日が近づくにつれて二日目の雨模様が確定的になった。しかし既に頭の中は剱登頂モードになっているのに今更変更する気にもなれず2日目は雨の立山三山巡りを覚悟しての出発となった。
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平23情使、
第548号)」
1日目: 移動日
【登った日】 平成 24年 9月 10日(月)
【天 候】 曇
【時 間】 14:40〜15:30
【コース】 室堂ターミナル〜ミクリガ池〜雷鳥沢野営場
初日は移動日なのでゆっくりです。
北関東道、関越道、上信越道、北陸道と走り立山ICで高速を降ります。 ケーブルカーの立山駅前にある無料駐車場は平日にもかかわらず9割ほどの占有率でした。 アルペンルートの往復キップを購入しケーブルカーに乗り込む。 ケーブルカーは約7分で美女平に到着。 バスは乗客が一定数になると定刻前ですが出発です。 バスでは10kg以上の荷物は別料金で300円かかります。 荷物を預けたのは我々だけでした。 約50分ほどバスに揺られて室堂に到着です。 |
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室堂上空は残念ながら曇空。 | 一の越山荘が見えますね。 |
ミクリガ池を横目に見ながら石畳の通路を北へ。 | 途中の地獄谷はガスが危険濃度と思われ遊歩道通行禁止でした。 |
遊歩道はすべて石畳であり自然保護が徹底されています。 | 雷鳥沢の野営場が見えてきました。広い野営場ですねぇ。 |
途中には雷鳥沢ヒュッテとロッジ立山連峰があります。何でもキャンプする人もこれら施設の温泉に入ることが出来るらしいですよ。 | 雷鳥沢野営場は閑散としておりまだ10張り程度でした。管理棟で登山届けと野営届けを提出し、利用料@500で1000円を支払う。 |
昨年購入し今回初使用のアライテントのエアライズ3型です。 今までのモンベルステラU型は狭いので単独時用にしましょうかね。 |
3人用はやはりゆったりで快適です。 いつの間にか立山三山の雲が晴れました。明日は晴れないかなぁ。 |
テントの設営も終わったことだし夕食の準備にかかりましょ。 いつものアルファ米にカレーの献立。 結局野営場は最終的に14張りのテントでした。 もっともほとんどの人が単独行なので話相手もいないのでしょうが。 明日に備えて19時にはシュラフに入ります。 土曜日にICI石井スポーツへ行きコッフェルと一緒に買い求めた。 ちなみに夜中に起きたときに結構強い硫黄臭がした。 |
雷鳥沢野営場の水場情報:管理棟、水道設備ともに消毒済みの飲用可能な水が豊富ですので全く心配はありません。
2日目: 立山三山縦走
【登った日】 平成 24年 9月 11日(火)
【天 候】 曇時々雨
【山の名前】 雄山(3,003m) 大汝山(3,015m) 富士ノ折立(2,999m) 真砂岳(2,860m) 別山(2,874m)
【時 間】 6:50〜14:20
【コース】 雷鳥沢野営場〜一ノ越〜雄山〜大汝山〜富士ノ折立〜真砂岳〜別山(捲道)〜剱沢野営場
剱沢野営場の水場情報:管理棟前にて消毒済みの水が豊富に流されている。
水道設備は水が細っているので使用不可との事でした。
昨日と本日は余裕のありすぎる計画でしたが、明日は剱岳登頂の後、テントを撤収して室堂まで戻らなくてはなりません。
このためなるべく早く出発するべく早寝とします。
明日はすぐに出発できるようにアタックザックに最低限のものを詰めて就寝。
寝入ってすぐにパラパラパラとフライをたたく音が。
ありゃぁ雨かいな・・・今のうちは降ってもいいから明日は晴れてくれよなぁ・・頼むよ。
【登った日】 平成 24年 9月 12日(水)
【天 候】 晴時々曇
【山の名前】 一服剱(2,618m) 前剱(2,813m) 剱岳(2,999m)
【時 間】 4:50〜16:40
【コース】 剱沢野営場〜一服剱〜前剱〜剱岳〜前剱〜一服剱〜剱沢野営場〜剱御前小舎〜雷鳥沢〜室堂ターミナル
3時に目覚ましを掛けていたが、それより前に目が覚めてしまう。
暗闇の中でヘッデンを点けて朝食の準備をする。
4時には歩き始めたかったが、最低でもと考えていた4時半になってもまだ暗いままである。
考えてみればもう9月の中旬にさしかかろうとしているのであるから日の出が遅くなるのは当たり前であろう。
見ると剱山荘から続く登山道には登山者のヘッデンの光が手をつなぐ様に連なってうごめいている。
これを見てもう待ってはいられないとヘッデン装着で歩き始めた。
剱山荘へ行く途中で夜が白々と明けてきた。 | 剱山荘へ着く頃にはもうヘッデンは不要である。 |
さぁ、剱への登山開始である。 | 鹿島槍ヶ岳から朝日が昇る。思わず本日の安全を祈願する。 |
朝日を浴びる剱御前。綺麗です。 | 最初の鎖が出てきました。 |
一服剱まではそれほど緊張する場所も無く淡々と登っていきます。 ま、ごく普通の登山道。 |
一服剱から見た前剱。剱本体の前にこんなのをこなすのか。 なんかこれをみた途端「前剱だけでもいいや」と弱気になるのは自分だけなのでしょうか。 |
岩場や鎖場が連続しますので気が抜けません。 | 細い橋を渡ったり大岩をトラバースしたり岩場を鎖で直登したり・・・。 |
前剱から見た剱岳本峰。さらに急峻な岩場を登るのですねぇ。 | 南西方向には奥大日岳。 |
北西方向には富山平野と富山湾。 | 前剱を越えたところの平らな場所で人心地。 |
平蔵の頭。 | 鉄筋が岩に打ち込まれており確実な足場になり登りやすい。 |
あえて難路を採るおK3。実は先行するハイトスのルート採りが悪かったのであった。反省。 | ついにやってきましたカニのたてばい。 なるほど確かに垂直に近い岩場の直登ですね。 |
念のため確保。群百で鍛えられたおK3は難なく登る。 急峻ではあるが足場がしっかりとしているので落ち着いて登れば問題なし。おまけに前後に誰も居ない状態だったので気楽であった。 |
登り切った地点には横へのトラバース用鎖。 実はまだこの後も続きがあるのかと思ったら終わりだったので安心やらがっかりやらが交錯。 |
頂上がすぐ先に見えてきました。 | 早月尾根との合流地点。孤高の道標である。 |
ガレ場を黄色ペンキに従って進むと・・・。 | 剱岳山頂です。前剱辺りまで綺麗に見えていた後立山連峰などみんなガスで見えなくなってしまいました。残念。 |
予定より大幅に時間がかかったので短い休憩で山頂を辞する。 | 戻りの難所であるカニのよこばい。 |
でも最初は横では無くて縦に降るのです。 じゃぁ行きますよ。 |
ここからがよこばい。ヌンチャクでビレイを取りながら足場を視認すると結構楽に踏み出せます。おK3に足場の位置を知らせるとすんなりと渡れました。もちろん万一の為にヌンチャクによるセルフと確保ロープの2重で。後方待機のご夫婦もハーネス着用で万全ですね。 |
その後は長い梯子を下りて、そして長い鎖場を降ります。 | こんなところで滑落するとあの世行きだなぁと思いながら通過。 |
登山ルートですが、混雑が予測される場所は登りと下りで異なるルートとなっておりますので渋滞緩和の効果有りです。(よこばいとたてばい等) ここは前剱の門のくだり専用ルート。 |
往路でパスした前剱の頂上にご挨拶。後はとっとと降ります。 途中で登山道を外して下る若者が落石を起こして下を歩いていたベテラン登山者に注意されていた。若者は注意されるとすぐに正規登山道に戻り、我々にも「落石してすみませんでした」と言いながら追い越していきましたが、急峻な登山道なので落石は本当に怖い。ヘルメットをかぶった人を多く見かけましたが、自己防衛の為にはいい事かもしれません。 |
剱山荘がすぐ真下に見える場所まで降ってきました。おK3後方の2名の女性グル−プはテン場から室堂までずっと同じペースでした。 | 剱山荘はスルーして剱沢小屋に寄って何か食べようとしたのですが、食事の提供は無いとのこと。しょうが無いので行動食を購入。 |
11時前にテン場まで戻る予定が12時をすぎてしまいました。 急いでテントを撤収して野営場を後にします。 アタックザックの軽さになれた体が重いザックに順応できませんよ。 |
剱を登り終えた満足感はあるのですが、それ以上に疲労がたまり、おまけにまたしても重い荷物が肩にのしかかりまして、剱沢から別山乗越の御前小屋までの登りがとてつもなく長くつらく感じました。 |
一休みして雷鳥沢へは下りなので一っ飛びのはずでしたが、結構これが長かった。膝が痛み出して何年ぶりかのストックを使用する羽目に。 | 雷鳥沢へ降るだけだから30分もあればと思ったらとんでもない、倍の1時間もかかってしまいました。 |
浄土橋を渡ると雷鳥沢野営場です。
疲れ果ててここでもう一泊したくなりますが、明日は外せない行事があるのでなんとしても今日中に帰らなくてはなりません。 とにかく室堂最終のバスに乗らなくては。 ちょっと休んだだけで室堂ターミナルへ向かいますが、今度は登りです。 石畳の登りや階段がつらいことつらいこと。 室堂に着いて湧き水を飲んでヤレヤレです。 最終バスは17:00丁度。 着いたのが16:45ですのでギリギリですわ。 |
無事剱岳登頂出来て大変満足しております。
しかし今回反省点が多い。
一人半畳がいやで重いテントを背負っていったのは良いが、最終日はきつすぎた。
確かに同じ剱沢で幕営し我々と同じ様に剱に登り、剱沢に戻り室堂まで行く人たちが何人も居た。
しかし彼らとは剱沢まで戻るまでは一緒だが、その後の室堂までの戻りのスピードが違った。
基礎体力の違いなのかどんどん追い抜かれ、そして見えなくなってしまうのです。
何となく野営場に若い人たちばかりだったのが判るような気がしました。
今回最終バスに間に合ったから良かったものの、途中でバテて大休憩などしていたらアウトであった。
最終バスで見かけた我々を追い抜いていった登山者は若い女性2人組のパーティのみであった。
他の大勢の人たちはもう一つ早いバスで帰ったものと思われる。
立山駅に戻りさぁ3日分の汗を流そうと駅前の千寿荘に何時まで大丈夫かと電話を入れると、なんと今日は日帰り入浴の人が多いのでこれ以上はお断りしているとの事。
他に近くに日帰り入浴の施設は調べていない。
しょうが無いので自宅まで5時間の我慢である。
疲労と寝不足のため途中で仮眠せざるを得ず、おK3に1時間ほど運転を代わってもらって何とか帰桐した。
もう一日余裕を持ってみくりが池温泉にでも入ってもう1泊が良かったなぁ。