○ 薬師岳

【登った日】 平成 24年 9月 28日(金)〜29日(土)
【天  候】  晴れ時々曇
【山の名前】 薬師岳(2926m)
【時  間】    28日:7:40〜15:50  29日:6:30〜10:50
【同行者】  おK3
【コース】   折立駐車場〜五光岩ベンチ〜太郎平小屋〜薬師平〜薬師岳〜薬師岳山荘(泊)〜薬師平〜太郎平小屋〜五光岩ベンチ〜折立駐車場

先々週に訪れた剱岳、立山三山とともに立山連峰を構成する薬師岳。
その登山口までのアプローチは立山同様に長かった。(有峰分岐までは同じ)
かずさんのレポで草紅葉がそろそろ始まったとのことで有るので今週辺りが丁度良いのでは無かろうかと。
登山ルートは一番オーソドックスな折立からのピストンを選択した。
あわよくばの話であるが、初日に薬師を登り太郎平小屋まで戻れれば翌日は黒部五郎岳に向かうつもりである。
山小屋が混むのを避けるため金曜日に休暇を取り木曜日の仕事が終わった後、夕食と風呂に入ってからさぁ深夜のドライブへと出立です。
距離にして約400km弱を4時間半で走行し、深夜の1時過ぎに有峰林道亀谷ゲートに到着。
ゲートすぐ横の駐車場に停めて6:00のゲートオープンまで仮眠に入ります。
自分たちの他にはトラックが1台のみ。
ここの駐車場は5〜6台しか停めることが出来ませんが、水洗トイレも完備で車中泊には問題のない環境です。


「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平23情使、 第548号)」

 

○ 1日目

【天  候】  晴れ時々曇
【時  間】    28日: 7:30〜10:00
【コース】   折立駐車場〜五光岩ベンチ〜太郎平小屋〜薬師平〜薬師岳〜薬師岳山荘

5:30に目覚めてゲートを見るとなんと6台も並んでいます。

駐車場にもいつの間にか車が3台ほど増えています。

ゲートは時間通りに開いて並んでいた車や駐車していた車はあっという間にいなくなりました。

我々も遅れてはならじ・・と言いながらゆっくりとゲートの写真なぞを撮ってから出発です。

有峰林道は有料で往復1,800円の代金をゲートの入り口で支払います。

有峰林道は途中何カ所かで工事中でしたが、林道と名が付いてはいますが立派な道路で普通車で問題なく走行可能です。

ちなみにこのゲートは20:00から翌朝6:00まで閉まっているので要注意です。

40分ほどで折立登山道の駐車場に到着です。
すぐ横には広い芝生の無料キャンプ場もありますので前日に入れるのであればここまで来て車中泊ではなくテント泊も良いかもしれません。
さぁ準備をして登山開始です。
この場所も含めて登山道入り口付近にはトイレが3つもありますよ。
最初は樹林帯の中ですので日光の直射を避けながら快適に登ります。 樹林帯を過ぎたあとは直射日光に照らされて汗が吹き出します。
第一目標の三角点ベンチにたどり着きました。ここで1本。
丘陵の草紅葉。 ずっと登りが続きますので結構へばります。
有峰湖が眼下に。このポールは何でしょうかね。遠くに見えるは白山。 途中から石畳風の登山道となります。
登山道の左右は草紅葉。 草原斜面の様子。
目的地の薬師岳が姿を現しましたよ。 その左方向には剱岳が尖っています。
さらに登った場所から見た薬師岳。 前方に小屋が見えました。太郎平小屋です。
スタッフの方が布団を干しているのが見えます。
太郎平小屋到着。1本です。16:00頃までにここに戻れるかなぁ。 この辺り一帯は太郎兵衛平で中部山岳国立公園だそうです。
黒部五郎岳、北ノ俣岳。 水晶岳、祖父岳、三俣蓮華岳、双六岳。
そして北東には薬師岳が。 草紅葉の木道を薬師峠に下ります。
すでに枯れているのでしょうがオレンジを色の葉がやけに印象的。 太郎平小屋があっという間に小さくなっていく。
瞬間雲が晴れて槍が顔を出しましたのでズーム。 薬師峠の幕営地が見えてきましたが、まだテントは無いようです。
水場で飲料水を補給。背景の樹木の紅葉が綺麗です。 テン場からは石のゴロゴロした沢を登ります。
樹林帯を突き抜けてもゴーロ帯。 登り切ると薬師平です。
薬師岳と薬師沢右俣源頭部。 後を振り返ると黒部五郎岳。存在感がありますね。
2701ピークへの登りが結構きつく降ってくる登山者にあと少しだよと元気付けてくれる。見た目がかなりへばっていたのであろう。 登り切るとそこは別世界で白い砂礫の山と登山道。
真新しい薬師岳山荘が頂上直下に。13:45です。今から山頂に行って太郎平小屋に戻るのはとても無理無理。今夜の宿はここに決定。 山荘入り口手前には「薬師岳の圏谷群」とある石碑。
手続きをしてザックをデポしてとりあえず山頂を目指します。
登り始めるのであるが、最初はザックが無くなったのでひょいひょいと登るのである。しかし叙々に結構きつくなってくる。 先ほど下から眺めた右俣源頭部を上から見る。
登山道はガレ場にジグザグに付けられている。 避難小屋。屋根が崩落しています。思ったより小さく一人か二人分?。
ケルンを横目に頂上に向かいます。 カールの様子。絶景ですね。
頂上の薬師如来の祠が見えました。 薬師岳山頂です。残念ながら暗い雲が頭上に。
後立山連峰は白い雲にお隠れ遊ばしております。 北薬師岳。壮観な眺めです。こちら方面から単独行の外国人の青年がやってきました。五色ヶ原から来たそうです。
雲の切れ間に瞬間的に剱が見えました。 水晶岳から赤牛岳に伸びる稜線に写る雲の影が大きくなってきました。
素晴らしいカールの眺めです。 30分以上山頂で過ごしたのでそろそろ小屋に戻りましょうか。
夕食後夕焼けを写す。

あわよくば等と考えていた黒部五郎岳ですが、あまり無理をしないで今回は薬師岳単体に切り替えました。
すると途端にスケジュールがとても楽になりました。

おかげで山頂でゆっくりと出来たし、翌日も帰るだけとなると気が楽になり桐生までの帰路も余裕が出来そうですね。

薬師山荘小屋は木の香りが残る真新しい小屋で清潔感一杯です。
平日なので空いておりまして大部屋20畳に11人。
当然一人1畳で通路や隣とはスペースもありゆったりです。

おかげで朝までぐっすりと寝ることが出来ました。

今回かずさん達の様に幕営の予定だったのですが、おK3が寒そうだから山小屋がいいと言い出しまして、自分も剱で重い思いをしたので今回は小屋でも良いかとなりましたが正解です。

山荘の談話室で単独行の男性から「群馬の方ですか?」と聞かれ、「そうです」と答える。「ネットをやっておられませんか?」・・・「やってます。」
渋川のIさんでした。
何でもtomoさんと何度か会ったこともある関係でtomoさんのHPからのリンクで自分たちに見覚えがあるとのこと。
Iさんは26日から入山して縦走され、明日下山されるとのこと。うらやましいですねぇ。

○ 2日目

【天  候】  曇時々晴れ
【時  間】   6:30〜10:50
【コース】   薬師岳山荘〜薬師平〜太郎平小屋〜五光岩ベンチ〜折立駐車場

日の出を見に頂上へ行く等と言うこともせずにゆっくりと起床です。
皆さん日の出を見に山頂に行ったのだと思ったらなんとほとんどの人が食堂で朝食を摂っているではないですか。
昨日登った方がほとんどなのでもう一度という人は少なかった様です。
おまけに頂上付近に黒い雲が見えたのも大きな理由かもしれませんが。

朝焼け。 薄オレンジ色の空に影絵の様な槍ヶ岳を遠望。
帰りはほとんどが下りです。ゴーロ帯は慎重に慌てずに。
ここでこけると大けがにつながります。
紅葉の登山道を下る。
今日はどうも空がパッとしません。台風が近づいているからでしょうか。 池塘がちらほらと。
太郎平小屋周辺は昨日と違い誰もいません。通過して下山します。 加賀の名峰白山をズーム。
またしても剱が顔を出しました。目いっぱいにズーム。 あれが五光岩でしょうかね。
太郎小屋からはほとんどが下りなので2時間半で駐車場まで降りました。

あれ、まだ11時前ですぞ。

普段の我らの山行では有り得ない時間です。

キャンプ場の炊事場をお借りしてカップ麺のお昼とし、さっさと温泉にでも行きましょうか。

本日の日帰り温泉は立山グリーンパーク吉峰。

立山ICへの途中にあります。

前回立山の時は一箇所しか調べなかったために困りましたが、今回は2箇所準備した。

花の湯館は次回にでも。

吉峰は綺麗でお湯も良く満足度高しですね。

今回思ったこと。

立山、剱と薬師ですが、頂上で出会った青年やIさんの様にずっと縦走出来れば素晴らしいだろうな・・・と。

薬師の後も裏銀座まで・・・等と今の自分にはとうてい出来もしない事を想像してみるのであった。

そして今回くれぐれも黒部五郎を強行しなくて良かったと言うことである。

薬師登頂の後急いで戻れば17時には太郎平小屋に行けたであろうが、疲れ果てて翌日のハードな黒部五郎へのピストンはペースが上がらないであろう。

また、無理しすぎるとつらい記憶ばかりが先に立ってしまいがちなので今回くらいの余裕のありすぎもたまには良いでは無いかと。

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