○ 常念岳
【登った日】 2016年 7月 2日(土)
【天 候】 小雨のち曇りのち晴
【山の名前】 常念岳(2857m)
【時 間】 5:00〜18:00
【同行者】 おK3
【コース】 一の沢駐車場〜登山口〜山の神〜笠原沢〜常念乗越〜常念岳〜常念小屋〜登山口〜一の沢駐車場
おK3の百名山の熱さめやらず、鳥海山か、白山か、はたまた常念岳に連れて行けとのたまう。
どれもきついのでアプローチの楽な常念にしましょうかね。
日帰りはきついのでテントを担いでいくことにしようというと、「寒いからヤダ!」とおっしゃる。
常念小屋泊りがご希望らしい。
それなりのシュラフを持っていけばいいはずなのに・・・と、なぜか理屈では説得できない。
自分は小屋泊りで一人半畳はもっといやだと、お互い譲らず。
ならば、駐車場で車中泊にして早朝から歩き出せば日帰りでいってこれるのではないかということに。
みーさんの記録を拝見すると確かに日帰りで往復されているのでなんとかなるかなと。
みーさん隊が10時間40分か・・・、わが隊では12時間はかかるだろうな。
5時に出発しても17時には戻れる勘定になるから充分日没前なので大丈夫だろう。
しかし現実は厳しいものである。
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。((承認番号 平24情使、
第654号)」
昨晩到着時は先着3台のみであった。 皆車内には誰もいなかったので泊まりの登山者と思われる。 朝になると2台増えて合計6台となっていた。 |
4時に目覚ましを掛けたのだが、結局出発は5時になってしまった。 最初は登山口まで20分ほど車道を歩く。 途中2箇所に数台程度の駐車スペースがあり、何台かは停めてあった。 |
登山口に到着です。駐車場から1.2kmの距離です。 | 登山届けを出して、トイレを借りてさぁ出発。 |
しばらくは樹林帯の中の登山道です。 | 歩きだしてわずかの時間で山の神。安全を祈願しましょ。 |
丸太の橋はこの後何度も渡ることになります。 | 沢の水は勢いがありました。ゴーゴーと威勢が良い。 |
最初の内は傾斜も少なくひたすら距離を稼ぐ。 | 雨粒が大きくなってきたので雨具を装着。面倒なので上だけ。 |
一の沢の主立った支流の沢を3本ほど横切ります。 | 笠原沢。距離では3/5ですが、標高差では1/3強といったところ。 |
立派な丸太橋ですが、増水で流されることは無いのでしょうかね。 | しかし思ったより登山者が少ない。ここまで数人に追い越されただけ。 |
渡渉はほとんどこのように丸太橋のおかげで楽に渡れます。 | さすがに7月になるので沢の雪渓はほとんど見受けられません。 |
胸突き八丁。ここから登りがきつくなるのでしょうね。 | 最初は木の階段。 |
下を見ると今まで見ることの無かった雪渓がちょっとだけ。 | 沢に滑落すると大怪我だけではすまなそう。 |
最後の渡渉です。ここで沢を離れます。 | その前に最終水場で採水。冷たい雪解け水ですね。 |
最終水場を過ぎれば乗越まで一息だ。 | 第一ベンチ。あと800m。ちょっと休憩しましょ。 |
第二ベンチ。あと500m。休憩なし。 | このあたり高度を稼ぎます。 |
第三ベンチ。あと300m。やっぱり休もう。水を飲んで・・・。 | 10:10常念乗越に到着です。鞍部特有の強風です。 |
すぐ下に常念小屋。帰りに寄りましょうね。 | まずは常念岳に向かいましょ。しかし風が強いなぁ。 |
すれ違う人が異口同音に体をもって行かれそうな強風だと言う。 確かに時々バランスを崩すほどの強風ではあるが。 |
後ろを振り返ると小屋があんなに小さくなってきました。 横道岳の背後には大天井岳かなぁ。 |
偽ピークを過ぎたあたりから風が半端ではなくなってきた。 すれ違う人の言っていたとおりである。 時々体がふらつく程度でなく、油断するともって行かれそうである。 おK3が時々強風に絶えられず岩にしがみついてやりすごしている。 それを写真に撮ろうとしたが、自分も同様でそれどころでは無い。 しまいにはおK3が「もう頂上は諦める。小屋に戻る」等と言い出すでは無いか。「もういやだ、あんただけ頂上に行ってきて」だそうだ。 深くかぶった帽子もあごひもを掛けていたにもかかわらず風にもっていかれた。 |
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三股分岐。 ここへ来て少し風の勢いが和らいできた。 |
頂上はすぐそこだ。 どんよりとした雲が流れ去って青空が顔を出してきましたよ。 |
ますます風が普通の強風程度になってきたが、やはりからだをまっすぐにして歩くことは出来ない。 | 12:10頂上に到着です。CTは乗越から1時間のはずであるが、倍の2時間もかかってしまった。不思議なことに山頂の風は緩やかです。 残念ながら穂高方面の山頂部は雲に覆われていた。 |
方位板を見ながら各々の山に思いを馳せる。 | 前常念はすぐ近くなので綺麗に見える。 |
ランチをしている間に雲が流れて槍の穂先が見えた。 強風を押して登ったので神様がご褒美をくれたのかもしれない。 |
大天井の後ろには遠く劔や立山も。さぁ展望も少しは楽しめたので戻りましょうか。しかしまたあの強風の中に戻るのかと思うと気が重い。 |
風の方向に体を傾けてバランスを取りながら腰を落として下ります。 それでもだめなときはしゃがみ込んでやりすごす。 |
強風のおかげで下りもとんでもなく時間がかかってしまった。 乗越まであと少し。鞍部の東側に行くと風とはおさらば出来ますよ。 |
小屋でバッジを買ってそそくさと乗越を越える。 風が無いとなんと平和なのだろうか。振り返って常念を見上げる。 乗越に10:10に着いて山頂を往復して戻ると14:00。 CTは2時間弱なのですがね。 |
15人ほどの大学生と思われる男女混合のグループと抜きつ抜かれつしながら往路を下ります。もう両足はよれよれです。 もちろん彼らの方が圧倒的に早いのだが、初心者が多かったらしく休憩が長いので我々が追い抜くのはその時なのです。 |
ようやく登山口にたどり着きました。長かった。 | またまた20分ほど歩いて駐車場へ。お疲れ様でした。 |
時刻は丁度18:00です。
なんと13時間。
二人とも下りは膝痛の予防の為に整形外科で出された鎮痛湿布薬を両膝に貼り付たのが功を奏したのか、歩くのがつらくてどうしようもなくなるということにはならなかった。
さぁ温泉温泉。
足を伸ばしたいですよ。
ほりでーゆ〜四季で汗を流しました。
百名山トライは今回も苦行のような山行になってしまった。
アルプスはこのようなアクシデントというか天候の悪戯は十分に想定しておかなくてはならないのだが、雨が降っていなかっただけでももうけものと考えることにしよう。
そして今回テントを担いでいかなくて良かった。
あの強風の乗越のテン場ではとてもテント泊など出来ません。
もちろん1張りもありませんでした。
重い思いをしていざテントを張ろうとしても、開けたとたん遙か彼方に飛ばされてしまいます。
しかし今回の山行では不思議だなと思った事が一つ。
すれ違った登山者は1名だけ我々より年配の方がいただけで、あとは皆、若い登山者ばかりであった。
アルプスになると年齢層はとたんに低くなるのですねぇ。